初診日は、障害の原因になった病気やけがについて、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日です。障害年金では、この1日が3つのことを決めます。
どの障害年金の対象になるか、保険料の納付要件をどこで見るか、障害認定日がいつになるかです。
初診日で決まる3つのこと
| 決まること | 中身 |
|---|---|
| 障害年金の種類 | 初診日に厚生年金に入っていれば障害厚生年金(1〜3級)。国民年金だけなら障害基礎年金(1・2級) |
| 保険料の納付要件 | 初診日の前日の時点で、初診日のある月の前々月までの納付状況を見る |
| 障害認定日 | 原則として初診日から1年6か月を過ぎた日 |
障害厚生年金の3級は、初診日に厚生年金の加入者だった人にしかありません。会社員のうちに初めて受診したか、退職して国民年金に移ってからか。その違いで、受けられる年金の幅が変わります。
たとえば在職中の2026年5月に受診し、9月に退職した人の初診日は5月です。退職後の国民年金の期間ではなく、厚生年金の加入中に初診日があることになります。
がんの治療で関わる場面
がんの場合、初診日は「がんと診断された日」とは限りません。体の不調で最初に近くの診療所を受診し、検査のために大きな病院を紹介されて診断がついた。
この流れなら、最初の診療所の受診日が初診日になる読み方になります。
再発や転移のときも注意が要ります。障害認定基準は、転移であることを確認できたものは、もとのがんと相当因果関係があるとしています。
この場合、初診日は再発した日ではなく、もとのがんで初めて受診した日になる場合があります。
個別の初診日を認定するのは日本年金機構です。数年前の受診が初診日になると、その時点での加入先と納付状況で要件を見ることになるので、年金事務所で確かめましょう。
受診の流れごとに、初診日の考え方を並べます。いずれも一次資料の定義に当てはめた読み方で、最終的な認定は日本年金機構が行います。
| 受診の流れ | 初診日の考え方 |
|---|---|
| 診療所を受診し、紹介された病院でがんと診断 | 最初の診療所で診療を受けた日 |
| 手術の5年後に転移が見つかった | もとのがんで初めて受診した日になる場合がある |
| 年金に加入していない18歳の学生の時に受診し、20歳を過ぎてから請求 | 20歳前の未加入期間に初診日がある。保険料の納付要件は問われない |
| 会社員の時に受診し、その後に自営業へ | 厚生年金の加入中に初診日がある |
初診日を証明する書類
- 初診の医療機関と、診断書を書く医療機関が違うときは「受診状況等証明書」を初診の医療機関で書いてもらいます
- 何年も前の受診だと、記録が残っていない場合があります。通院先が変わった人は、早めに初診の医療機関へ依頼しましょう
- 領収書や診察券など、受診した日がわかるものは捨てずに取っておきましょう。証明書が取れないときは、年金事務所に相談しましょう
- 病歴・就労状況等申立書には、初めて受診した日から今までの経過を書きます
傷病手当金の申請書にも、医師が記入する欄に初診日があります。こちらは健康保険の書類で、障害年金の初診日とは別に記入されるものです。
日付が食い違って見えるときは、加入先と年金事務所のそれぞれに確かめましょう。
障害年金の要件や請求の流れはがんでも障害年金はもらえるに、再発・転移の時期のお金はがんが再発・転移したらにまとめています。