学生納付特例は、20歳以上の学生が、在学中の国民年金保険料の納付を先送りできる制度です。2026年度の保険料は月17,920円。本人の所得が基準以下なら申請でき、親など家族の所得は審査されません。

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対象と基準

項目中身
対象の学校大学院・大学・短大・高校・高専・特別支援学校・専修学校・一定の各種学校など。夜間・定時制・通信課程も含む
所得の基準本人の所得が「128万円+扶養親族等の数×38万円+社会保険料控除等」以下
単位原則4月から翌年3月までの年度ごと
さかのぼり納付期限から2年以内の期間なら、さかのぼって申請できる
申請先市区町村の国民年金の窓口、年金事務所、在学中の学校(許可を受けている場合)。郵送・電子申請も可

たとえば扶養親族のいない学生なら、所得の基準は128万円に社会保険料控除などを足した額です。アルバイトの収入があっても、この範囲に収まれば対象になります。

1年分の保険料は17,920円×12か月で215,040円です。学生にとって小さくない額を、卒業後まで待ってもらえます。

納付・特例・未納の違い

保険料を納める学生納付特例未納のまま
在学中の負担月17,920円なし(あとで追納もできる)なし
障害年金の納付要件満たす納付済みと同じ扱い数えない
老齢年金の受給資格期間数える数える数えない
老齢基礎年金の額反映する追納しなければ反映しない反映しない

在学中の負担が同じ「なし」でも、特例と未納では、病気になったときの扱いがまったく違います。違いを生むのは、年度ごとの申請を出したかどうかだけです。

がんの治療で関わる場面

この制度が大事になるのは、障害年金との関係です。学生納付特例が承認された期間は、障害基礎年金の保険料納付要件では納付済みの期間と同じ扱いです。

反対に、申請しないまま未納にしていると、在学中や卒業直後にがんが見つかったとき、納付要件を満たせないおそれがあります。

日本年金機構も、申請が遅れると病気の時期によっては受給できない場合があると注意しています。

ここで大事なのが順番です。初診日の後にさかのぼって申請しても、その初診日の障害年金の納付要件には数えられません。20歳になったら、病気になる前に申請を済ませておくことが要になります。

20歳前の、年金に入っていない期間に初診日がある場合は、そもそも納付要件は問われません。高校生や19歳でがんと診断された人は、この扱いになります。

注意すること

  • 老齢基礎年金の受給資格期間には数えますが、年金額には反映しません
  • 10年以内なら、あとから追納して年金額に反映させられます。3年度目以降は加算額がつきます
  • 原則として年度ごとに申請が必要です。休学や留年の年も、在学していれば対象になるか窓口で確かめましょう
  • 卒業して就職せず、収入が少ない場合は、学生納付特例ではなく一般の免除・納付猶予の申請に切り替えます

若い世代のがんとお金の制度はAYA世代のがんとお金に、卒業後の免除・納付猶予は国民年金保険料の免除・納付猶予にまとめています。