保険料納付要件は、障害年金を受けるために、初診日の前日の時点で年金の保険料を納めていたかを見る条件です。

初診日のある月の前々月までの加入期間のうち、納付済みと免除の期間を合わせて3分の2以上あれば満たします。

このページの内容

2つの基準(どちらか一方を満たせばよい)

基準中身
原則(3分の2要件)初診日のある月の前々月までの被保険者期間のうち、保険料の納付済期間と免除期間の合計が3分の2以上
特例(直近1年要件)初診日が2036年(令和18年)3月末日までにあり、初診日に65歳未満なら、前々月までの直近1年間に未納がない
要件なし20歳前の、年金に加入していない期間に初診日がある

判定の時点は「初診日の前日」です。初診日のあとで未納の分を納めても、その初診日の納付要件には数えられません。

計算例

たとえば初診日が2026年10月なら、見るのは前々月の2026年8月までの期間です。

20歳から加入して、8月までの被保険者期間が120か月の人の場合、3分の2は80か月です。納付と免除を合わせて80か月以上あれば原則を満たします。未納が41か月以上あると、原則は満たせません。

その場合でも、2025年9月〜2026年8月の12か月に未納が1か月もなければ、特例で要件を満たします。この12か月に1か月でも未納があると、特例も使えません。

会社員として厚生年金に入っていた期間は、保険料が給与から天引きされているので、未納にはなりません。未納が出やすいのは、退職してから国民年金に切り替えるまでの間や、自営業の期間です。

がんの治療で関わる場面

退職して国民年金の第1号被保険者になり、収入が減って保険料を納められない。この状態で未納のままにしておくと、その後に初診日がある病気では障害年金の要件を満たせなくなるおそれがあります。

免除や納付猶予を申請して承認された期間は、納付要件では「免除期間」として数えます。学生納付特例の期間も同じ扱いです。払えない月は、未納にせず申請しておきましょう。

期間の種類納付要件での扱い老齢基礎年金の額への反映
納付済み数える全額
全額免除数える2分の1(2009年4月分以降)
一部免除(減額後の保険料を納付)数える8分の5〜8分の7
納付猶予・学生納付特例数える反映しない
未納数えない反映しない

納付猶予は老後の年金額には反映しませんが、障害年金の納付要件では数える期間に入ります。払えない月を未納のままにしないための手続きです。

日本年金機構は、事故や病気が起きてから過去にさかのぼって免除を申請しても、障害基礎年金の納付要件には算入されないと明記しています。申請は、払えなくなった時点で済ませておくのが原則です。

注意すること

  • 判定の基準になるのは初診日です。がんと診断された日ではなく、最初に受診した日で見ます
  • 一部免除は、減額された保険料を納めていないと免除期間にならず、未納と同じ扱いになります
  • 自分の納付状況は、ねんきんネットや年金事務所で確かめられます
  • 要件を満たすかどうかの判断は日本年金機構が行います

免除の種類と所得の基準は国民年金保険料の免除・納付猶予に、障害年金の全体像はがんでも障害年金はもらえるにまとめています。