被扶養者は、健康保険の被保険者(会社員など)に生計を維持されていて、その人の健康保険に入っている家族のことです。
協会けんぽでは、年間収入が130万円未満であることなどが条件で、被扶養者の分の保険料はかかりません。
被扶養者になれる条件(協会けんぽの場合)
日本国内に住所があり、被保険者に主として生計を維持されていることが前提です。そのうえで、収入と同居の条件を満たす必要があります。
| 条件 | 中身 |
|---|---|
| 年間収入 | 130万円未満。60歳以上または障害者は180万円未満。19歳以上23歳未満(2025年10月1日以降の認定)は150万円未満 |
| 被保険者との比較 | 同居なら被保険者の収入の半分未満。別居なら被保険者からの仕送り額未満 |
| 同居がいらない家族 | 配偶者(事実婚を含む)、子・孫・兄弟姉妹、父母・祖父母などの直系尊属 |
| 同居が必要な家族 | 上記以外の3親等内の親族(おじ・おば、おい・めいなど) |
年間収入は、過去の実績ではなく、これから1年間の見込みで判断します。月額なら108,333円以下、雇用保険などの給付なら日額3,611円以下が目安です。
たとえば月10万円のパート収入なら、年120万円の見込みで130万円未満に収まります。月11万円だと年132万円になり、条件を外れます。
がんの治療で関わる場面
がんで仕事を辞めた人が、配偶者の健康保険の被扶養者に入る。退職後の健康保険の選び方の1つです。保険料がかからない点は大きな利点です。
ただし、日本年金機構は、被扶養者の収入に健康保険の傷病手当金、雇用保険の失業等給付、公的年金を含めると明記しています。退職後に継続給付で傷病手当金を受け取る人は、その額で収入の条件を判定されます。
傷病手当金の日額が3,611円を超えると、130万円の条件を満たさない計算です。
計算例:標準報酬月額24万円だった人の傷病手当金は日額5,333円です。360日分に直すと1,919,880円で、130万円を大きく超えます。
この場合、協会けんぽの基準では、傷病手当金を受け取っている間は被扶養者になれず、任意継続か国民健康保険を選ぶことになります。
傷病手当金の支給期間が終わり、収入の見込みが130万円未満になった時点で、被扶養者に入る届出を出せます。
障害厚生年金を受けられる程度の障害がある人は、60歳未満でも基準が180万円未満になります。
当てはまるかは窓口で確かめましょう。
親ががんになり、子どもの健康保険の被扶養者に入れたいという場合もあります。父母は別居でも対象ですが、別居なら仕送り額より収入が少ないことが条件です。
届出には仕送りを確かめる書類が要るので、振込か現金書留で送り、記録を残しておきましょう。
注意すること
- 被扶養者本人には傷病手当金がありません。傷病手当金は被保険者本人だけの給付です
- 75歳以上などで後期高齢者医療制度に入った人は、被扶養者になれません
- 夫婦ともに収入がある場合、収入の多い方の被扶養者になります
- 届出は、被保険者が勤務先を通して出します。事実が起きてから5日以内が期限です
- 健康保険組合・共済組合の認定の基準や添付書類は、加入先で確かめましょう
退職後の3つの選択肢(任意継続・国保・家族の扶養)の比べ方はがんで仕事を辞める前に確認することに、親の治療費の考え方は親ががんになったときにまとめています。