がんで働けなくなっても、病名や年齢で生活保護の対象が決まるわけではありません。世帯の収入が国の定める最低生活費に届かなければ、その差額が保護費として毎月支給されます。

医療費は医療扶助で払われ、本人の負担はありません。申請は書面が難しければ口頭でもでき、結果は原則14日以内、遅くとも30日以内に書面で届きます。

保護が始まるのは原則として申請した日以降です。迷っているあいだの生活費と医療費は対象にならないので、相談と申請は早いほうが損をしません。

このページの内容

この記事で扱うこと

生活保護の要件と相談先のあらましは、がんの治療費が払えない・お金がないときの6番目の節に書きました。医療扶助で受けられる医療の範囲は用語「医療扶助」にあります。

この記事は、その先の実務を扱います。申請の手順、持ち家や車やがん保険の扱い、傷病手当金や障害年金との関係、医療券の使い方、入院が長いとき、家族と暮らしている場合です。

根拠は生活保護法と、厚生労働省が福祉事務所に出している実施要領(次官通知・局長通知・課長通知)、医療扶助運営要領です。どれも厚生労働省の法令等データベースで原文を読めます。

実施要領には「〜して差しつかえない」という書き方が多く、最後は福祉事務所が世帯ごとに判断します。この記事も、受けられるかどうかの判定はしません。

保護費の計算:最低生活費から収入を引く

保護費は「最低生活費−収入=保護費」で決まります。最低生活費は住んでいる地域(級地)、世帯の人数と年齢で変わり、福祉事務所が計算します。金額は地域と世帯で違うため、ここでは書きません。

計算の形を、確認済みの年金額で示します。障害基礎年金2級(年847,300円)を受けている人なら、月にならして約70,600円が収入として差し引かれます。

最低生活費がこれを上回る分が保護費です。年金や手当などの公の給付は、実際に受け取っている額で収入に数える決まりです(次官通知第8)。

「働いていて給料があると、生活保護は受けられない」と思っていませんか。厚生労働省のQ&Aは、就労収入がある人でも、収入と資産が最低生活費に満たなければ受給できると答えています。

抗がん剤の通院で勤務を減らし、給料が下がった人も同じ計算になります。給料から差し引かれる社会保険料、所得税、通勤費は、必要経費として収入から除く決まりです。

「働けない」はどう判断されるか

働く力を使っているかは、3つの点で判断されます(局長通知第4)。働く力があるか、使う意思があるか、実際に働く場を得られるか、です。

働く力の評価は、年齢や医学的な面だけでなく、資格、職歴、生活歴もあわせて行うとされています。

医学的な面は評価の一部です。福祉事務所は必要なときに検診を命じることがあり、その前には嘱託医の意見を聞く決まりです。

通院の頻度、仕事の制限について主治医から聞いた内容を、メモにして相談に持っていきましょう。

申請の手順:口頭でも申請できる

段階起きること根拠
1. 事前の相談福祉事務所の生活保護担当で制度の説明を受ける。生活福祉資金などほかの制度も検討する厚生労働省「生活保護制度」
2. 申請申請書を出す。書面が難しければ口頭で伝え、職員が書面に起こして記名を求める法第24条、局長通知第9
3. 調査家庭訪問、預貯金・保険・不動産の調査、扶養の可否、年金など他の給付、働けるかどうか厚生労働省「生活保護制度」
4. 決定の通知申請日から14日以内に書面で。扶養義務者の調査に時間がかかるなど特別な理由があれば30日まで法第24条第5項
5. 保護費の支給毎月支給。収入の状況を毎月申告する。医療は医療券などで受ける厚生労働省「生活保護制度」

申請書に書くのは、氏名と住所、保護を受けたい理由、資産と収入の状況などです(法第24条第1項)。申請書を作れない特別な事情があれば、申請書がなくても申請できます。

体調が悪く窓口で書けないときは、口頭で必要なことを伝える方法があります。局長通知は、職員が聞き取って書面に記載し、本人に説明して記名を求めるなど、申請があったことを明らかにする対応です。

申請できるのは本人、扶養義務者、同居の親族です(法第7条)。入院中で動けない本人に代わって、同居の家族が申請することもできます。

書類がそろわなくても申請は受け付けられる

「通帳や証明書を全部そろえてからでないと申請できない」と思っていませんか。課長通知は、資料の提出を求めること自体は問題ないとしながら、資料が出るまで申請を受け付けない対応は適切でないとしています。

書類は、申請から保護の決定までのあいだに出しても差し支えありません。

扶養についても同じです。「親族と相談してからでないと申請を受け付けない」という対応は、申請する権利の侵害に当たるおそれがあると課長通知に書かれています。

扶養が保護の要件であるかのように説明して申請を諦めさせることも、侵害のおそれがあるとされています。

保護に当たらないことが明らかな場合でも、申請の意思をはっきり示せば申請書を渡す、というのが課長通知の答えです。相談の場では「申請します」と言葉にして伝えましょう。

申請から30日たっても通知がなければ、申請者は却下されたものとみなせます(法第24条第7項)。申請した日付は控えておきましょう。

窓口に持っていくもの

申請のときの調査では、通帳の写しや給与明細などの提出を求められることがあります。手元にあるものから持っていきましょう。

  • 世帯全員の預貯金通帳(ネット銀行の残高がわかる画面も)
  • 直近3か月の給与明細、または休職中であることがわかる書類
  • 傷病手当金の支給決定の通知、年金の振込通知、手当の通知
  • 生命保険・がん保険の保険証券と、解約返戻金がわかる書類
  • 家賃がわかる賃貸借契約書、持ち家なら住宅ローンの残高がわかる書類
  • 車を持っていれば車検証
  • マイナ保険証または資格確認書(加入している健康保険がわかるもの)
  • 主治医から聞いた治療の予定(入院の時期、通院の間隔、仕事の制限)のメモ

持ち家・車・生命保険・貯金の扱い

資産は売って生活費にあてるのが原則です(次官通知第3)。ただし、すべてを手放すわけではありません。通知で例外が決まっているものを表にしました。

資産通知の扱い根拠
住んでいる家と、その敷地保有を認める。処分価値が利用価値に比べて著しく大きいものは別。部屋に余裕があれば間貸し局長通知第3の1・2
住宅ローンが残っている家保護費からローンを返すことになるため、原則として保護を適用すべきでないとされる課長通知第3 問14
車原則処分。障害のある人の通院や、公共交通機関の利用が著しく困難な地域での通院などで、条件を満たせば保有が認められる厚労省Q&A、課長通知第3 問12
生命保険・がん保険解約返戻金は資産として活用が原則。返戻金が少額で保険料が地域の一般世帯と釣り合う場合は、解約せずに保護を受けられる課長通知第3 問11
貴金属・債券保有を認めない局長通知第3の4
開始時の現金・預金最低生活費(医療扶助・介護扶助を除く)の5割を超える分が、最初の保護費の計算で収入として数えられる課長通知第10 問10の2

住宅ローンが残っている場合

住宅ローンについては、2つの資料で言い方が違います。厚生労働省のQ&Aは「住宅ローンがあるために保護を受給できないことはありません」と答えています。

そのうえで、保護費からローンを返すことは原則として認められないとしています。課長通知は、ローン完済前の住宅を持ったままの人には原則として保護を適用すべきでないとしています。

ローンがあるだけで相談をあきらめる必要はありません。ただし家をどうするかの判断がからむので、ローン残高と家の評価がわかる書類を持って福祉事務所で相談しましょう。

通院に使う車

通院のための車は、課長通知で条件が細かく決まっています。障害のある人の通院か、公共交通機関の利用が著しく困難な地域に住む人の通院で、次のすべてに当たるときです。

  • 定期的に通院などで使うことが明らか
  • 送迎サービスや家族の送迎が使えず、タクシーより車での通院が地域の実態から妥当
  • 処分価値が小さく、排気量がおおむね2,000cc以下の必要最小限の車
  • ガソリン代を除く維持費が、ほかからの援助などで確実にまかなえる見通しがある
  • 本人か、生計が同じ家族か、常に介護している人が運転する

抗がん剤の点滴に3週に1回通う、放射線治療で平日に毎日通う、といった通院の頻度は、1つ目の「定期的に使う」の説明になります。通院の予定表を持っていきましょう。

がん保険を解約するかどうか

解約返戻金のある保険は、解約して生活費にあてるのが原則です。例外として、返戻金が少額で、保険料も地域の一般世帯と釣り合っていれば、解約しないまま保護を受けられます。

その場合の条件は、保護を受けたあとに保険金や解約返戻金を受け取った時点で、法第63条によりお金を返すことです。「少額」の金額は通知に書かれていないので、福祉事務所が判断します。

がん保険の診断給付金をまだ請求していない人は、申請の前に請求できるか確かめておきましょう。請求の手順はがん保険の請求にあります。

傷病手当金・障害年金・保険金は先に使い、収入に数える

生活保護法は、ほかの法律による給付が保護に優先すると定めています(法第4条第2項)。使える制度を先に使い、それでも足りない分を保護が補う、という順番です。

お金保護との関係収入の数え方
高額療養費先に使う。これで保護が要らなくなる人は、申請の却下か保護の廃止になる医療費の側が下がる
傷病手当金健康保険の給付として先に使う受け取った額を福祉事務所に申告し、収入として扱われる
障害年金・老齢年金先に請求する実際の受給額を月額にして収入に数える
民間保険の保険金(診断給付金・入院給付金など)受け取れるものは受け取る保険金などの臨時的な収入は、世帯で月8,000円を超える分が収入
生活福祉資金事前の相談で、先に使えるかを検討する貸付のうち自立更生にあてる分は収入に数えない

計算例を示します。傷病手当金を1日6,667円で30日分受け取った月は、200,010円が収入になります。医療費を含めた最低生活費がこれより低ければ、その月は保護費が出ない計算です。

がん保険から5万円の保険金を受け取った月は、8,000円を超える42,000円が収入として数えられる計算です。ほかの臨時収入と合わせて世帯で数えるので、受け取ったら月ごとに申告しましょう。

傷病手当金は支給開始から通算1年6か月で終わります。終わる時期と障害年金の請求の時期は、傷病手当金と障害年金の記事で確かめましょう。

収入が途切れる月が見えているなら、その月を目安に相談の予約を入れておくと、保護が始まるまでの空白を短くできます。

高額療養費で足りる人は、保護にならないことがある

医療扶助運営要領は、医療扶助を申請した人が健康保険に入っていれば、高額療養費が使えるかまで確かめるよう定めています。高額療養費を使えば保護が要らなくなる人は、申請が却下されます。

そのときは、それが本人の利益になることを説明し、払い戻しを待つあいだの生活にも配慮するよう求めるのが医療扶助運営要領です。

窓口での支払いを最初から上限で止める方法は、限度額適用認定証とマイナ保険証の記事にまとめました。

医療扶助の使い方:医療券と指定医療機関

保護を受けていない人が医療扶助を申請するときは、保護申請書に傷病の部位、発病の時期、病状、健康保険の資格の有無を書きます。

福祉事務所は「医療要否意見書」を出し、本人はそれを指定医療機関に持っていって医師に記入してもらいます。医療機関から福祉事務所へ直接出してもらう方法もあります。

決まり中身
医療券暦の月ごとに発行。決められた医療機関に出し、有効期間内に受診する。治療が終わったら福祉事務所に届ける
受診先生活保護法の指定医療機関。住まいに比較的近いところから、本人の希望も参考に選ぶ
一般病床200床以上の病院他の病院・診療所の紹介状がある、緊急、地域でその診療科がその病院にしかない、嘱託医と協議して必要、のいずれかの場合
継続の確認3か月を超えて医療が続くときは、4か月目の医療券の前に意見書で継続を検討する
診療の中身診療方針と診療報酬は国民健康保険の例による(法第52条)

がんの治療を大きな病院で受けている人は、200床の決まりを確かめておきましょう。診療所や他の病院からの紹介状があれば、200床以上の病院でも受診できます。

今の病院が生活保護法の指定医療機関かどうかは、病院の医療相談室か福祉事務所で確かめられます。

がんの治療は年単位で続くことも珍しくありません。3か月ごとの継続の確認は、そのたびに主治医の意見書が要るということです。意見書の時期が近づいたら、病院の受付に早めに伝えておきましょう。

国民健康保険の人、会社の健康保険の人

保護を受けると、その世帯の人は市町村の国民健康保険と後期高齢者医療の被保険者ではなくなります(停止中を除く)。それ以降の医療は医療扶助が受け持ちます。

会社の健康保険に入っている人は、健康保険から何がどれだけ出るか、自己負担がいくらかを、福祉事務所が保険者と連絡をとって確かめます。

収入があり、医療費だけが足りない場合

生活費は収入でまかなえても、医療費を足すと最低生活費を超えてしまう世帯があります。こうした世帯は、医療扶助だけを受けられることがあります。

そのときの自己負担は「本人支払額」と呼ばれ、世帯の収入から医療費を除いた最低生活費を引いた額です。

収入が医療費を除いた最低生活費を月2万円上回るなら、本人支払額は月2万円で、残りの医療費を医療扶助が払います。

治療の予定が4か月未満の短い病気で申請した場合は、予定期間に2か月を足した月数で、最低生活費と収入を比べて判定します。4か月以上6か月未満なら、比べる期間は6か月間です。

手術のための入院のように期間の見通しがある治療では、主治医から聞いた予定期間がこの判定に使われます。

自宅で療養するとき

自宅での療養上の管理と看護も、医療扶助の範囲です。要介護認定を受けた人の訪問看護は、ふつうは介護保険か介護扶助が先です。

ただし末期がんの人への訪問看護は、医療扶助の対象と医療扶助運営要領に書かれています。自宅での療養にかかる制度の全体は自宅で療養するときのお金で確かめましょう。

入院が長くなったとき

病気の治療のために入院していても、家族とは同じ世帯として扱われます(局長通知第1の1)。病院で食事の提供を受ける入院患者には、入院中は自宅での生活費の代わりに入院患者日用品費が計上されます。

一人暮らしの人が入院すると、空いている部屋の家賃が心配になります。局長通知は、入院後6か月以内に退院できる見込みがある場合に限り、6か月まで家賃を認めて差し支えないという定めです。

病状が変わって6か月を超えることが明らかになっても、そこから3か月以内に確実に退院できる見込みがあれば、さらに3か月まで認められます。最長で9か月分です。

手術のあとの回復に時間がかかる、入院中に治療方針が変わる、といったときは、退院の見込みを主治医に確かめて、福祉事務所に早めに伝えましょう。

入院中に住む家がなくなった単身の人は、原則として入院先の医療機関の所在地を受け持つ福祉事務所が担当します。

長い入院と世帯分離

世帯単位が原則ですが、入院が長くなると、入院している人を別の世帯として扱う「世帯分離」が認められる場合があります。局長通知第1の2のうち、入院にかかわるものは次のとおりです。

場合通知の条件(要約)
6か月以上の入院6か月以上の入院を要する人で、家族のだれも生活保持義務関係にない(親子でも子が成人しているなど)
1年を超える入院家族に生活保持義務関係にある人(配偶者、中学3年以下の子の親)がいて、入院がすでに1年を超え、さらに長く続く
家族が収入を得ている6か月以上の入院で、生活保持義務関係にない家族が収入を得ていて、同じ世帯とするとその家族の自立を著しく妨げる
常に介護が必要寝たきりや重い障害で常に介護を要する人で、世帯の状況が一定の条件に当たる

どの場合も「世帯分離しなければ世帯全体が保護を要する状態になるとき」に限られます。機械的に扱わず、世帯の状況と地域の実態を考えて行うとも書かれています。

たとえば、成人した子と暮らす親が6か月以上の入院を要し、同じ世帯のままでは世帯全体が保護を要する状態になる場合です。入院している親だけを保護の対象とする扱いがありえます。決めるのは福祉事務所です。

一般病棟に180日を超えて入院している人で、退院後の受け入れ先がどうしても見つからない場合の入院料の扱いも、医療扶助運営要領に定めがあります。

転院や退院の話が出たら、病院の医療ソーシャルワーカーと福祉事務所の両方に相談しましょう。

家族と同じ家に住んでいる場合

同じ家に住み、生計を一にしている人は、原則として同じ世帯です(次官通知第1)。世帯全員の収入を合わせ、世帯全体の最低生活費と比べます。

配偶者の給料、同居する子の給料も、原則として世帯の収入に入ります。

厚生労働省のQ&Aは、親の介護のために同居する場合に、親だけが保護を受けられる場合があるという答えです。がんの治療中の親を子が引き取って暮らす、といった場合も、まず福祉事務所に相談しましょう。

離れて住む親族の援助は保護に優先します。保護の開始を決める前に、扶養義務を果たしていないと認められる扶養義務者には、書面で通知することがあります(法第24条第8項)。

通知することが適当でない場合は除かれます。

親族に知られることが心配な事情があれば、相談のときに理由とあわせて伝えておきましょう。

保護が始まる前の医療費

保護の開始は、急迫した場合を除き、原則として申請した日以降で、保護を要する状態と判定された日です(局長通知第10の3)。医療扶助も、原則として申請書を出した日以降の医療が対象です。

時期医療費の扱い
申請より前原則として医療扶助の対象外。健康保険の自己負担として払い、高額療養費で上限を超えた分を取り戻す(診療月の翌月1日から2年)
急に入院して、申請の手続きができなかった本人・家族か医療機関が福祉事務所に連絡すれば、保護が必要と認められたとき、連絡した日を申請日とみなせる
申請から決定まで(原則14日・最長30日)決定までは医療扶助として扱えない。保護が決まれば、開始日以降の医療が対象
決定のあと医療券などで受診し、本人負担なし(本人支払額がある世帯を除く)

要保護者が急迫した状況にあるとき、福祉事務所は職権で保護を始めなければならないと法第25条は定めています。

急に入院したときは、家族か病院の医療ソーシャルワーカーから、できるだけ早く福祉事務所に連絡してもらいましょう。

申請から保護が始まるまでの当座の生活費がない場合は、社会福祉協議会の「臨時特例つなぎ資金貸付」を使える場合があると厚生労働省のQ&Aにあります。

社会福祉協議会の貸付は生活福祉資金のページにまとめました。

申請日より前の医療費を医療扶助がさかのぼって払う、という定めは確認できませんでした。保護を考え始めたら、申請を先に延ばさないことが一番の節約になります。

がんの治療で気をつけたいこと

がんの治療中は、収入が月ごとに大きく変わります。傷病手当金が出る月と出ない月がある、保険金がまとまって入る、障害年金の受給が始まる、などです。

受給中は収入の状況を毎月申告する決まりなので、入金があったら通知や明細を残しておきましょう。

再発や転移で治療の予定が変わると、医療券の傷病名、入院か通院か、受診する医療機関が変わることがあります。こうした変更は保護の変更として扱われるので、そのつど福祉事務所に伝えましょう。

保護を受けている人が別の病院でセカンドオピニオンを受けたいときも、受診先が変わるので福祉事務所に先に相談しましょう。

保護を受けるときの決まりごとの1つに、保護費には税金がかからず、差し押さえもされないことがあります。一方で、福祉事務所の指導や指示に従う義務もあります。

よくある質問

貯金が少し残っていても申請できますか?

申請はできます。保護が決まった場合、開始時の現金と預金のうち、医療扶助と介護扶助を除いた最低生活費の5割を超える分は、最初の保護費の計算で収入として数えられます。

5割までの分は、その計算で差し引かれません。

入院中で窓口に行けません。どうすればいいですか?

同居の家族が代わりに申請できます。家族がいなければ、病院の医療ソーシャルワーカーに福祉事務所への連絡を頼みましょう。書面が書けない場合は、口頭で伝えて職員に書面にしてもらう方法があります。

がん保険は解約しないといけませんか?

解約返戻金は活用するのが原則です。返戻金が少額で保険料も地域の一般世帯と釣り合う場合は、解約しないまま保護を受けられます。

その場合、あとで保険金や返戻金を受け取ったら、受けた保護の範囲でお金を返す条件が付きます。

今かかっている病院のまま治療を続けられますか?

その病院が生活保護法の指定医療機関であることが前提です。一般病床200床以上の病院は、紹介状などの条件も満たす必要があります。病院の医療相談室で、指定を受けているかを先に確かめましょう。

申請して結果が出るまで、どのくらいかかりますか?

法律で、申請日から14日以内に書面で通知すると決まっています。扶養義務者の調査に時間がかかるなどの理由があれば30日まで延びます。30日たっても通知がなければ、却下されたものとみなせます。