労働契約法と労働基準法には、がんを名指しして解雇を禁じる条文はありません。がんで解雇できるかどうかは、労働契約法第16条の「客観的に合理的な理由」と「社会通念上の相当性」で判断されます。
休職は法律で義務づけられた制度ではなく、期間も満了時の扱いも就業規則で決まります。2017年の調査では、休職の上限が1年以下の企業が48.7%でした。
退職を勧められても応じる義務はありません。予告なしの解雇には30日分以上の平均賃金が必要で、月給30万円なら約29万円です。
このページの内容
法律はどう決まっているか:条文で確かめる
解雇に関わる主な条文を並べました。民間の会社員の場合です。公務員の休職は仕組みが違うので、公務員ががんになったらを見ましょう。
| 条文 | 決まっていること | がんで休む人にとっての意味 |
|---|---|---|
| 労働契約法 第16条 | 客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当と認められない解雇は無効 | 病気を理由にした解雇も、この基準で見られる |
| 労働契約法 第15条 | 懲戒の決まり。労働者の行為の性質や態様に照らして判断する | 懲戒は行為に対する処分の話で、病気で働けないこととは別の条文 |
| 労働契約法 第17条 | 有期契約は、やむを得ない事由がなければ契約期間の途中で解雇できない | 契約社員・パートの有期契約で、期間の途中の場合 |
| 労働基準法 第19条 | 業務上の傷病で休む期間とその後30日間は解雇してはならない | 仕事が原因でない病気(私傷病)には及ばない |
| 労働基準法 第20条 | 30日前の予告か、30日分以上の平均賃金 | 私傷病で休んでいる人にも適用される手続き |
| 労働基準法 第22条 | 請求すれば、解雇の理由の証明書を遅滞なく交付 | 予告を受けた日から請求できる |
| 労働基準法 第89条 | 常時10人以上の会社は就業規則を作り、退職に関する事項(解雇の事由を含む)を書く | どんな場合に解雇や退職になるかは就業規則に書いてある |
「休職中や治療中は解雇されない」は誤解です
「療養で休んでいる間は法律で守られている」と思っていませんか。第19条が禁じるのは、業務上の傷病で休む期間とその後30日間の解雇です。
厚生労働省が示す解雇制限の一覧にも、私傷病は載っていません。業務上の傷病、産前産後、国籍・信条、性別、育児・介護の申出などが並んでいます。
ただし、「だから自由に解雇できる」わけでもありません。厚生労働省は「解雇は使用者が自由にできるものではありません」と説明し、第16条を挙げています。
解雇が正当かどうかは、最終的に裁判所が事情を総合して判断するものです。病状、仕事の内容、会社の配慮の状況で事情は変わります。このサイトでは「この場合は無効」という判定をしません。
障害者雇用促進法との関係
障害者雇用促進法第35条は、障害者であることを理由とする不当な差別的取扱いを禁じています。差別禁止の指針は、障害者であることを理由に解雇や退職勧奨の対象とすることを差別の例に挙げています。
同法の「障害者」は、心身の機能の障害のため、長期にわたり職業生活に相当の制限を受ける人などです。がんの人が当たるかどうかは事情によるので、総合労働相談コーナーで確かめましょう。
2026年4月から努力義務になった両立支援は、解雇を直接禁じる決まりではありません。進め方はがん治療と仕事の両立で説明しています。
4つの辞め方の違い:言葉で扱いが変わる
「辞めてもらうことになる」と言われたとき、それがどの形かで、使える決まりが変わります。先に言葉を確かめましょう。
| 形 | 何で終わるか | 30日前の予告 | 雇用保険の離職理由(判断はハローワーク) |
|---|---|---|---|
| 解雇 | 会社の一方的な解約 | 必要(第20条) | 特定受給資格者の範囲に「解雇」がある(重大な理由による解雇を除く) |
| 退職勧奨に応じた退職 | 会社の勧めに本人が同意 | 解雇ではないので第20条の話にならない | 特定受給資格者の範囲に「退職勧奨」がある |
| 自分から申し出た退職 | 本人の申出 | 解雇ではない | 病気で続けられなかったと判断されれば特定理由離職者 |
| 休職期間満了の退職 | 就業規則の定めによる | 就業規則が解雇としている場合は必要 | ハローワークに確かめる |
厚生労働省も、合意退職か任意退職か解雇かがはっきりしない事案があると注意しています。事案の経緯や当事者の言動から、呼び名とは別の形と判断されることもあります。
休職はどれくらいできるか
「法律で休職は1年半まで認められている」と思っていませんか。1年6か月は健康保険の傷病手当金の支給期間で、休職の期間とは別の話です。
厚生労働省は「私傷病による休職制度については法令で義務付けられているわけではありません」としています。モデル就業規則の解説にも、休職の定義、期間の制限、復職について労働基準法に定めはないとあります。
つまり、期間も給与の有無も会社ごとです。制度がない会社もあります。
会社が定める上限の調査(2017年)
労働政策研究・研修機構が2017年10〜11月に従業員10人以上の企業に行った調査(有効回答7,471社)です。病気休職制度が「ある」企業は65.6%でした。
次の表は、解雇や退職にならない期間の上限で、欠勤の期間を含みます。
| 上限 | 全体 | 正社員10〜29人 | 正社員1,000人以上 |
|---|---|---|---|
| 1か月以下 | 4.8% | 6.5% | 0.4% |
| 1か月超〜3か月 | 11.0% | 13.2% | 1.2% |
| 3か月超〜6か月 | 13.9% | 15.4% | 2.3% |
| 6か月超〜1年 | 19.0% | 18.5% | 5.8% |
| 1年超〜1年6か月 | 11.4% | 7.6% | 15.1% |
| 1年6か月超〜2年 | 7.4% | 4.8% | 18.0% |
| 2年超〜3年 | 7.9% | 6.6% | 35.3% |
| 3年超 | 1.8% | 1.1% | 19.0% |
| 上限なし | 8.2% | 8.8% | 1.2% |
| 無回答 | 14.6% | 17.7% | 1.7% |
全体で上限が1年以下の4行を足すと48.7%です。規模で差が大きく、1,000人以上では2年を超える企業が半数を超えます(35.3%+19.0%)。
休職中に月例賃金が「支給されない」企業は73.3%でした。多くの場合、休職中の収入は傷病手当金が中心になります。
がんの人が実際に休んだ期間(2022年)
同じ機構が2022年12月に行った患者へのWEB調査では、がんの人の50.2%が連続2週間以上の休み(休暇または休職)を取っていました。取った700人の期間は次のとおりです。
| 2週間程度 | 1か月程度 | 2か月程度 | 3か月程度 | 4〜6か月程度 | 7か月以上 |
|---|---|---|---|---|---|
| 26.6% | 31.0% | 12.0% | 9.1% | 8.0% | 13.3% |
「平均何か月」という数字は、確かめたこの2つの調査では見つかりませんでした。平均を目安にするより、自分の会社の上限と、主治医に聞いた治療の予定を並べるほうが確かです。
就業規則のどこを見るか
常時10人以上の会社には就業規則の作成義務があり、会社は周知しなければなりません(労働基準法第106条)。厚生労働省のモデル就業規則を例に、見る場所をまとめました。
| 章・項目(モデルの条番号) | モデルの書き方の例 | 自分の会社で確かめること |
|---|---|---|
| 休職(第9条) | 業務外の傷病による欠勤が○か月を超えたとき、○年以内で休職 | 空欄の数字。欠勤は連続で数えるか、通算か |
| 復職(第9条第2項) | 元の職務に戻すのが原則。困難なら他の職務に就かせることがある | 復職の条件、判定する人、必要な書類 |
| 休暇等の賃金(第43条) | 休職中は原則として賃金を支給しない | 支給の有無と期間 |
| 退職(第52条) | 休職期間が満了し、なお休職事由が消滅しないときは退職 | 退職か解雇か |
| 解雇(第53条) | 解雇事由の例に「精神又は身体の障害により業務に耐えられないとき」 | どの事由が書かれているか |
モデルは例にすぎず、期間の欄も空欄です。実際の条文を読みましょう。社内の掲示やイントラネットで見つからなければ、人事に見せてもらうよう頼みましょう。
確かめることのチェックリスト
- 休職の対象(正社員だけか、有期契約・パート・試用期間中の人も入るか)
- 休職が始まる条件(欠勤が何か月続いたら、など)
- 休職期間の長さ、勤続年数で期間が分かれているか
- 起算日はいつか、満了日は具体的に何年何月何日か
- 復職後に同じ病気でまた休んだとき、前の休職期間を通算する定めがあるか
- 休職中の給与、社会保険料の本人負担分の払い方
- 満了時の扱い(「退職とする」か「解雇する」か)
- 復職の判定に使う書類(主治医の診断書・意見書、産業医の面談)
- 短時間勤務や試し出勤など、段階的に戻る制度があるか
通算の定めは、がんでは見落とせません。手術で休んで復職し、再発や治療の再開でまた休むと、残りの休職期間が思ったより短いことがあります。
通院で週に何日か休む働き方の場合は、休んだ日が欠勤として積み上がるのか、有給休暇や病気休暇で処理されるのかも聞いておきましょう。
休職期間が満了したらどうなるか
厚生労働省の説明では、満了時に働ける状態でない場合、就業規則に従って自動的に退職扱いとするか、復職の条件を満たさないことを確認して退職させる対応が一般的とされています。
「満了しても会社から何か言われるまでは在籍のまま」と考えるのは危険です。「満了をもって退職」と書かれた規定では、解雇の通知がなくても退職の扱いになることがあります。
いわゆる自然退職か解雇かは、規定で分かれます。解雇の規定なら、第20条の予告や第22条の理由の証明書が関わります。退職の規定なら、まず規定どおりに復職の手続きを取ることが中心です。
満了日から逆算する手順
| 順番 | すること | 相手・書類 |
|---|---|---|
| 1 | 満了日を人事に確認し、書面やメールで残す | 人事 |
| 2 | 今後の治療の予定と、働ける時期・条件を聞く | 主治医 |
| 3 | 会社が求める復職の書類と提出期限を聞く | 人事(就業規則の復職の条文) |
| 4 | 仕事の内容を主治医に伝え、意見書を書いてもらう | 勤務情報提供書、主治医の意見書 |
| 5 | 満了より前に復職を申し出て書類を出す | 人事、産業医の面談 |
| 6 | 会社の判断を書面で確かめる。折り合わなければ相談する | 総合労働相談コーナー |
厚生労働省のQ&Aは、満了までに復職を申し出て、働けることを示す必要があるとしています。主治医の診断書を申出とともに出すのが通常で、就業規則で提出を定める会社も多いとのことです。
意見書の様式例は両立支援の記事に、文書料の考え方は診断書の費用と取り方にあります。
意見書には、通院の頻度、残業や出張の制限など、働くうえで必要な配慮を具体的に書いてもらうと、話し合いの材料になります。
「元の仕事に全部戻れないと復職できない」とは限らない
厚生労働省は、職種や業務内容を特定していない正社員について、配置可能な業務の有無を検討して指示すべきとした裁判例(JR東海(退職)事件 大阪地裁 平成11年10月4日)を紹介しています。
これは個別の事件の判断で、どの会社のどの人にも同じ結論が出るわけではありません。職種を限定して雇われた人などは、事情が違います。
短時間なら働ける、別の業務なら働けるという場合は、その希望を主治医の意見とともに伝え、記録に残しましょう。
会社が別の医師の診断を求めてくることもあります。Q&Aは、就業規則に定めがあれば従わざるを得ないと考えられる一方、他の医師の診断書を出す方法や、医師同士の話し合いも挙げています。
傷病手当金とのズレに気をつける
休職の上限と傷病手当金の期間は、別々に決まっています。傷病手当金は支給開始から通算1年6か月です。ズレの出方は2通りあります。
| 場合 | 起きること | 確かめること |
|---|---|---|
| 休職の上限が先に来る(例:上限6か月) | 在籍が終わっても、傷病手当金の期間は1年ほど残る | 退職後も受け取る条件を満たすか。退職後の健康保険 |
| 傷病手当金が先に終わる(例:上限3年) | 在籍したまま無給になることがある | 社会保険料の負担、障害年金の手続き |
満了で退職になっても、継続して1年以上の被保険者期間があるなどの条件を満たせば、継続給付で残りを受け取れる場合があります。残りが1年で標準報酬月額30万円なら、約243万円にあたります。
条件と退職日の注意点はがんで仕事を辞める前に確認することにまとめました。日額は傷病手当金の計算ツールで出せます。
支給期間の終わりが見えてきたら、障害年金の確認も早めに始めましょう。受け取れるかどうかは年金事務所などの窓口が扱う話で、このサイトでは判定しません。
退職を勧められたら
「会社に言われたら辞めるしかない」。そう思っていませんか。厚生労働省は、退職勧奨は勧めに応じることも拒否して勤め続けることも、労働者が自由に選べると説明しています。
その場で承諾せず、転職の可能性や雇用保険の扱いを考えて選ぶことを勧めています。手段や方法は社会通念上相当な範囲に限られ、退職を強要するような行為は違法とされます。
- これは解雇か、退職のお願いか、と言葉で確かめる
- その場で署名しない。持ち帰って検討すると伝える
- 日時、相手、言われた内容をメモに残す
- 退職日、退職金、有給休暇の残り、離職票の離職理由を書面で確かめる
- 退職日に傷病手当金の条件を満たすか確かめる
- 繰り返し求められるときは総合労働相談コーナーに相談する
離職理由で失業保険の日数が変わる
ハローワークの特定受給資格者の範囲には、「事業主から直接若しくは間接に退職するよう勧奨を受けたことにより離職した者」があります。解雇(重大な理由によるものを除く)も同じです。
判定は本人と会社の主張と資料で行われるので、退職届や退職合意書の文面は、出す前に総合労働相談コーナーで確かめましょう。
差を計算します。45歳、被保険者期間15年、基本手当の日額6,013円の人の場合です。
| 離職理由の判定 | 所定給付日数 | 総額の目安 |
|---|---|---|
| 一般の離職者(病気による特定理由離職者を含む) | 120日 | 721,560円 |
| 特定受給資格者(解雇・退職勧奨など) | 270日 | 1,623,510円 |
| 差 | 150日 | 901,950円 |
受け取れるのは働ける状態になってからです。判定はハローワークが本人と会社の主張を確かめて行います。詳しくはがんで退職した後の失業保険を見ましょう。
解雇と言われたらすること
- 解雇の日と、予告か即時かを確かめる
- 解雇の理由の証明書を請求する(第22条。請求は書面やメールで残す)
- 就業規則のどの解雇事由に当たるとされたかを確かめる
- 予告の日数が30日に足りないなら、解雇予告手当の額を確かめる
- 退職届を求められても、出す前に窓口に相談する
- 健康保険の切り替えと傷病手当金の条件を確かめる
厚生労働省は、納得できないときはまず就業規則の解雇事由を確認し、どれに当たるとされたかを検討することが大切だとしています。証明書は、その確認の手段として挙げられています。
自分から退職届を出すと、解雇ではなく自分で辞めた形に見えることがあります。納得していない段階で書類に署名するのは避けましょう。
解雇予告手当の計算例
手当は「平均賃金×足りない日数」です。平均賃金は、労働基準法第12条で、解雇を通告した日以前3か月の賃金総額を、その期間の総日数(暦日数)で割った額と決まっています。
賃金の締切日があれば、直前の締切日からさかのぼります。通勤手当や残業代も税・社会保険料を引く前の額で含み、賞与など3か月を超える期間ごとの賃金は入れません。
| 例(月末締め、11月に通告) | 平均賃金 | 30日分 |
|---|---|---|
| 8〜10月の賃金が各30万円 | 90万円÷92日=9,782円60銭 | 293,478円 |
| 同じ人が20日前に予告した場合 | 9,782円60銭 | 足りない10日分で97,826円 |
がんで休んでいた人に関わる点があります。第12条第3項が計算から除く期間に、業務上の傷病の休業は入っていますが、私傷病の休業は入っていません。
無給の月が続いたあとの平均賃金をどう計算するかは、労働基準監督署に確かめましょう。
予告日は日数に入れません。日雇い、2か月以内の契約、試用期間の最初の14日間などは第20条が適用されない場合があります(第21条)。
どこに相談するか:公的な窓口
| 窓口 | 扱うこと | 費用・注意 |
|---|---|---|
| 総合労働相談コーナー | 解雇、退職勧奨、休職満了など労働問題全般。最初の窓口。全国378か所(令和8年4月1日現在) | 無料。面談か電話 |
| 労働局長の助言・指導 | 問題点を指摘し、解決の方向を示す | 無料。措置を強制するものではない |
| 紛争調整委員会のあっせん | 弁護士などの委員が間に入り、話し合いで解決を図る | 無料・非公開。合意は民法上の和解の効力。相手が参加しないと打ち切り |
| 労働基準監督署 | 労働基準法の違反。予告手当の不払い、理由の証明書を交付しない、など | 解雇が有効かどうかの判断は扱わない |
| 法テラス | 労働問題を含む法律相談。弁護士費用の立替え | 無料相談は収入・資産の基準あり。1回30分、同じ問題で3回まで |
| がん相談支援センター | がん診療連携拠点病院などで、仕事とお金の相談を受ける | 無料 |
厚生労働省は、解雇の効力など民事の問題は総合労働相談コーナー、労働基準法の問題は労働基準監督署と分けて案内しています。コーナーは監督署の中にもあるので、迷ったらコーナーに電話しましょう。
助言・指導やあっせんを求めたことを理由に、会社が解雇その他の不利益な取扱いをすることは法律で禁じられています(個別労働関係紛争解決促進法第4条第3項)。
令和7年度の総合労働相談は119万8,010件で、あっせんの申請のうち解雇は892件でした。
法テラスの無料相談の基準は、単身で手取り月収18万2,000円(東京都特別区・大阪市などは20万200円)、現金・預貯金180万円以下が目安です。
家賃の控除もあります。サポートダイヤルは0570-078374です。
話し合いで解決しないときは、裁判所の手続きがあります。労働審判は、特別の事情がなければ3回以内の期日で審理を終える手続きです(労働審判法第15条第2項)。
監修者・本村ユウジの相談記録を単語で数えた集計では、仕事の悩みに触れた人は3,192名中310名でした。会社とのやりとりで困ったら、一人で抱え込まずに窓口を使いましょう。
当面の生活費が足りないときの制度は、がんで治療費が払えない・お金がないときにまとめています。
よくある質問
パートや契約社員でも同じですか?
労働契約法第16条と労働基準法第20条は、雇用形態で区別していません(第21条の例外を除く)。有期契約の途中の解雇には、労働契約法第17条で「やむを得ない事由」が必要です。
契約期間の満了で更新されない場合(雇止め)は、労働契約法第19条の問題で、別の見方になります。
休職制度の対象かどうかは就業規則で確かめましょう。
就業規則に休職の定めがない会社ではどうなりますか?
法律の義務ではないので、休職の定めがない会社もあります。その場合も、解雇には労働契約法第16条と労働基準法第20条の決まりがかかります。常時10人未満の会社には就業規則の作成義務がありません。
雇用契約書を確かめ、欠勤の扱いを会社と話し合いましょう。傷病手当金は休職制度の有無と関係なく、要件を満たせば申請できます。
解雇されたら傷病手当金は打ち切られますか?
解雇でも退職でも、継続して1年以上の被保険者期間があり、退職日に受けているか受けられる状態なら、退職後も残りを受け取れる場合があります。在職中の分は退職後でも申請できます。
健康保険の加入先に確かめましょう。
病名を会社に伝えていなければ解雇されませんか?
解雇できるかどうかは、会社が病名を知っているかどうかだけでは決まりません。伝える範囲の考え方は両立支援の記事で説明しています。欠勤が続くと、就業規則の手続きが動くことはあります。
退職届を出したあとで撤回できますか?
厚生労働省は、合意退職の申込みとしての退職願なら、会社が承諾するまでは撤回できると考えられるとしています。文面や経緯で扱いが変わるので、早めに総合労働相談コーナーに相談しましょう。