■内視鏡的治療の5年生存率は約88パーセント
がんのなかでも食道がんは悪性度が高く、かつて長期生存が難しいといわれていた時期もありました。しかし、診断・治療法、術後管理などの進歩により近年は生存率が大きく上昇しています。
たとえば、内視鏡的治療を受けた人の5年生存率は約88パーセントと高い割合です(以下、食道がん以外の死亡も含む)。8年生存率も80パーセント以上と、あまり低下していません。手術で切除した場合の5年生存率は45パーセント近くに及んでいます。
■化学放射線療法で手術と同程度の結果も
手術以外の治療法も以前より格段に進歩しています。特に、化学療法と放射線療法を同時におこなう化学放射線療法では、手術療法に遜色のないほど高い治療成績を示しています。この点は、手術療法を受けられない患者さんに明るい希望を与えています。
ただ、病状が進んでいればいるほど、治りにくくなるのは事実です。5年生存率を病期別に比較したデータでは、ステージ0なら80パーセント近いのに、ステージⅣになると15パーセント以下に低下します。
その意味では、早期発見・早期治療がなにより大切です。多少、治療が遅れたからといって暗い気持ちにならず、完治に向けて積極的に治療を受けましょう。
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