がん免疫療法には高額な費用がかかるといわれますが、これはあながち間違いとはいえません。
日本では、健康保険の適用を受けた保険診療と自由診療を組み合わせることが認められていません。そのため、民間のクリニックで免疫療法を受けようとすると、検査など、すべての費用が全額自己負担となってしまい、どうしても高額になってしまいます。
数は多くありませんが、がんの治療病院と提携しているクリニックを利用する方法もあります。その場合、治療病院で検査や手術を保険診療で受け、クリニックで免疫療法を受けることができます。
■費用の内訳を知っておこう
免疫療法そのものだけでなく、治療前の検査や診察にも費用がかかります。先進医療や臨床試験では、健康保険が適用になる範囲が決まっているので、その区分を知っておきましょう。
・治療前の検査
診察のほか、がんの勢いを調べる腫瘍マーカーや画像検査、全身の状態を調べるための心電図検査や血液検査などが必要
・治療
免疫療法の費用:採血、培養、がん抗原の合成など、免疫療法にかかる費用。効果測定などの検査費:腫瘍マーカーを調べたり、画像検査などが行われる
※クリニックによって異なるが、細胞投与1回あたり活性化自己リンパ球移入療法は21~26万円、樹状細胞療法は1回36~40万円ほど
■民間クリニックで受ける場合
診察料、検査料、治療費のすべてが自己負担。治療前の検査から、免疫療法にかかる費用まで、すべてが患者の負担になります。また、免疫療法では、細胞の培養や加工に高度な設備が必要になるため、機材費や施設使用料なども高額になる傾向があります。
■先進医療で受ける場合
一部健康保険が適用される。免疫療法にかかわる費用のみ自己負担。治療費のうち、通常のがん治療と共通する費用(診察、検査、投薬、注射、入院費など)は健康保険が適用され、本人の負担額は3割となります。また、この分は、高額療養費制度を利用できます。免疫療法にかかる費用は、本人が全額負担します。
■臨床試験で受ける場合
免疫療法にかかる費用や研究費から支払われる。臨床試験の場合、通用のがん治療と共通する費用には、健康保険が適用され、本人はその3割を負担します。免疫療法にかかる費用は、研究費から支払われ、本人の負担分はありません。対象者はかなり限定されますが、費用の点ではもっとも負担が少なくなります。
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