乳がんの正確な診断を行うためにはいろいろな方法で診ていきます。「乳がんの検査を受けたのに、発見されなかったんです」ごくまれにそうしたケースがあります。
しかし、検査にもそれぞれに方法と個性があり、1つの検査が診断の100%、すべてということではありません。(マンモグラフィで発見されず、エコー検査でがんが発見されたケースはよくあります)
基礎的知識として、いろいろな検査の方法と個性を知っておくことが重要です。自己検診でシコリや気になる異常を見つけた人はお住まいの近くの病院で、医師の診察と検査を受けましょう。
検査にはさまざまな方法があります。
「乳がん」と告知されたときは、だれもが「頭の中が真っ白」になると言います。そこから立ち直り、適切な治療と向き合い、心身共に安定した日々を取り戻すには一つひとつの正しい情報を整理し現状を理解しておくことが最も正しい近道となります。
気にかかるシコリや分泌物はがんと関わりがあるのか、がんだとしたら、その病変の広がりはどのようなものか?正確な診断を行うためには、マンモグラフィや超音波検査、MRI検査、CT検査など、いろいろな方法によって診ていきます。それらの流れと特徴を知っておきましょう。
■1.レントゲン撮影(マンモグラフィ)
マンモグラフィは乳房を装置に挟んで圧迫しX線撮影する検査です。触診では見つからないような、石灰沈着だけで見つかるような超早期のがん(非触知乳がん)が見つかることがあります。このことから乳がん検診については問診・視触診とマンモグラフィを併用することが有用です。定期検診として40歳以上の女性に対して、2年ごとのマンモグラフィを実施している市町村もあります。
■2.超音波検査(エコー)
若い女性のマンモグラフィでは、高濃度の乳腺画像となってしまいがんが見逃されてしまうこともあります。その弱点を補う目的で、超音波検査は有用です。5mm程度の小さな腫瘍もときに見つかることがあります。
■3.乳腺のその他の画像検査
シコリががんであるかどうかや病変の広がりを診断するために、MRI検査、CT検査などが有用です。
■4.穿刺吸引細胞診と針生検
シコリが見つかった場合、シコリに細い注射針を刺して細胞を吸いとって調べる「穿刺吸引細胞診」により、80~90%の割合でがんかどうかの診断が確定します。さらに多くの情報を得るために、太い針を刺してシコリの一部の組織を採取する「針生検」を通常行います。触診では明らかなシコリを触れず画像検査だけで異常が指摘されるような場合には、「マンモトーム生検」と呼ばれる特殊な針生検を行うこともあります。
■5.PET検査/CT-PET検査
乳がんの原発巣の診断においてPET検査は、小さい腫瘍や特殊な組織型の腫瘍を見逃しやすいことが指摘されています。また、遠隔臓器の転移のスクリーニング(ふるいわけ・選別)検査をしても擬陽性(がんではない病変をがんと診断してしまう)となることがあるため、通常行われていません。
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