吐き気や嘔吐は、多くの抗がん剤に伴う副作用です。
食事の際には、食前に冷たい水でうがいをして口中をすっきりさせる、湯気で吐き気を催しやすい温かいご飯ではなく、おにぎりにする・・・などの工夫が効果的なことがあります。
嘔吐や吐き気は治療当日に出るものだけでなく、2~7日目に遅れて出る場合(遅発性)もあります。しかし従来の吐き気止め薬は効果が短かったため、遅れて出る吐き気への対処が難しかったため、効き目の長い新しいタイプの薬が2009年から相次いで登場し、吐き気をより抑えることができるようになりました。
そのうちの薬の1つ、アプレピタントは、遅発性の吐き気を催す神経の信号を伝える物質「サブスタンスP」が、受容体と結びつくのを妨げ、脳の延髄にある嘔吐中枢に伝わるのを防ぐものです。
10年4月には、新薬「パロノセトロン(商品名アロキシ)」も登場しました。神経の信号を伝える物質の「セロトニン」が、抗がん剤の刺激で小腸の細胞などから出て受容体と結びつくのを防ぐ作用があります。セロトニンの結合を妨げる同タイプの従来薬に比べ作用が長く、遅れて出る吐き気にも効果があります。
日本癌治療学会は10年5月、初の制吐薬の適正使用ガイドラインを定めました。吐き気のリスクが90%以上の抗がん剤(シスプラチンなど)の場合、アプレピタントとセロトニンの働きを抑える薬、吐き気を抑える作用のあるステロイド剤の併用を勧めます。ただし、制吐薬には便秘や頭痛などの副作用を伴うことがあります。
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