分子標的薬は、細胞増殖因子(鍵)とその受容体(鍵穴)、または増殖因子と受容体がくっついたという情報を細胞の核に伝える伝令をターゲットにしています。
正常細胞を損なう可能性が低く、副作用の軽減が期待されるということで、研究が進められてきました。その結果、従来の抗がん剤でみられた骨髄抑制(貧血など)や吐き気、神経障害、脱毛といった副作用は少ないことがわかりました。
ところが一方で、抗がん剤の副作用とは種類が違う副作用が起こることもわかってきました。例えばVEGF(血管内皮増殖因子)阻害剤、ベバシズマブ(商品名:アバスチン)の副作用では腸穿孔(腸の壁に孔が開く)が5.4%起こると報告されています。
他の例では、肺がんに有効な分子標的薬・イレッサの副作用は急性肺障害・間質性肺炎で、投与後4週間以内に発症しやすいとされています。日本において、イレッサ投与後8週間以内の急性肺障害・間質性肺炎の発症率は約5.8%、
肺障害による死亡率は2.3%でした。
このように分子標的薬の副作用は抗がん剤とは異なり、しかも分子標的薬の中でもそれぞれ副作用が違うことを、医療従事者だけでなく、患者も理解しておく必要があります。
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