口内炎は通常の抗がん剤治療ではまず生じません。
しかし、大量に抗がん剤を使う化学療法や骨髄移植を利用する治療法ではその予防が大きな問題のひとつになります。抗がん剤は口の内部の粘膜を損ないやすいため、口内に痛みをともなう損場、すなわち口内炎ができることがあります。
これにより患者は食事を口からとることが難しくなり、栄養不良に陥ります。また二次感染が起こって口内炎がさらに悪化することもあります。口内炎を完全に予防することはできないものの、消毒薬や、痛風の薬で、ある種の高血圧治療薬としても使われる「アロプリノール」によるうがいを行えば、ある程度は防ぐことができます。
それでも口内炎ができたときには、高カロリーの栄養液を輸液して患者の栄養状態を維持し、白血球の回復を促すことによって対処します。
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