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がんを治すための「たった1つの条件」とは?

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リツキシマブ(リツキサン)の効果

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動物の体は、病原体から身を守るための「免疫」というしくみをもっています。

このしくみで重要な役割を果たすのが、「免疫グロブリン抗体」というたんぱく質です。免疫グロブリン抗体は、異物(抗原)がいちど体に入ると以後はそれと同じ異物を見分けて攻撃するようになります。

(免疫反応、または抗原-抗体反応)そこで、動物にわずかな抗原を与えて体内で抗体をつくらせれば、それは特定の物質に反応する治療薬になります。このときふつうは動物の血液中から抗体を含む血清(抗血清)が取り出され、治療に用いられます。

ところが、違う種類の生物の血清を人体に投与すると問題が生じることがあります。たとえば患者にある種のアレルギー(血清病)が起こったり、体内に抗血清の作用を弱める物質(中和抗体)が現れたりします。

しかし近年、遺伝子工学的な手法を駆使することにより、この問題は大幅に改善されることになりました。抗原が結びつく部分だけをマウスで作製し、残りの抗体分子の大部分をヒト型としたキメラ抗体がそれです。

この結果、重篤なアレルギー反応が大幅に減少することになりました。そればかりか、薬としての血中濃度が長く保たれて、ヒトの補体(抗体が異物をとらえたときに、抗体のはたらきを補うはたらきをするたんぱく質)や免疫細胞との共同作用が可能となり、臨床効果がさらに高まりました。

さらに工業的に大量生産することも可能になったのです。こうして開発された薬の代表が、ヒト型の抗体製剤「リツキシマブ(商品名リツキサン)」です。これはリンパ腫の一種に対して治療効果をもつ薬で、異常なリンパ細胞(がん細胞)の表面に現れる分子(CD20)を見分け、がん細胞を集中的に攻撃します。

リツキシマブは、日本でも2001年8月に承認・発売となり、CD20陽性の悪性リンパ腫や慢性リンパ性白血病に使用できるようになりました。リツキシマブはさらに、単独投与で高い抗腫瘍効果を発揮するばかりでなく、CHOP療法などの抗がん剤治療と併用することで、副作用を増強することなく、さらに高い確率で悪性リンパ腫を治癒させ得ることも明らかとなっています。

いまでは、CD20陽性の多くの悪性リンパ腫において欠かすことのできない第一選択の治療薬剤となっています。

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どうすれば、がんは治せるのか!?

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がんを治すための「たった1つの条件」とは?

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