抗がん剤には、さまざまな副作用があります。
薬の種類や使用期間、個人の体質などによって、あらわれる副作用やその程度に違いはありますが、長く続いたり、症状がひどい場合などは、医師などにすぐに伝えることが大切です。それによって、症状を緩和したり取り除いたりする支持療法を取り入れて、対応することもできます。
副作用には、吐き気、脱毛といった自分で感じられるものと、白血球の減少や肝障害など、検査数値からでないとわかりにくいものがあります。体調のサインとして、検査数値の変化にも注意しましょう。
一般的な抗がん剤(細胞障害性)は、活発に細胞分裂をする細胞に作用するため、増殖力旺盛ながん細胞への効果を発揮します。しかしその半面、正常細胞のうち、血液成分のもとになる骨髄細胞、毛髪をつくる毛根細胞、消化管の粘膜細胞、生殖細胞など、代謝が活発な細胞にも影響を与えます。
白血球、血小板などの減少や、抜け毛、下痢、生殖機能低下といった副作用が出ることがあるのは、このためです。
■抗がん剤の副作用が起こるメカニズム
・吐き気
脳の嘔吐中枢が刺激されることで起こるが、吐き気止めなどで、症状はかなり抑えられる。
・下痢
腸管の粘膜が障害されることで、下痢症状が出る場合がある。
・口内炎
粘膜が傷つけられることによって起こる。回復するまでに、時間がかかることもある。
・便秘
主に、腸の働きを調節する自律神経に、薬が影響を与えることで、便秘が起こる。下剤の使用などで対処する。
・脱毛
毛髪をつくる細胞がタメージを受けるため、頭髪や眉毛の脱毛が生じる。脱毛は治療開始2~3週後に出やすく、最終治療後3~6カ月で回復し始める。
・しびれ(手先、足先)
末梢神経の障害によるもので、ピリピリした感じがしたり感覚が鈍くなる。
・倦怠感
貧血や代謝異常などが原因となることもあるが、倦怠感が起こるメカニズムはよくわかっていない。治療の回数を重ねるほど、倦怠感は蓄積される傾向がある。
・骨髄抑制(白血球減少)
白血球が減少すると、身体の抵抗力が弱くなるためにかかりやすくなる。症状:発熱や咳、寒気など風邪のような症状。下痢、腹痛。排尿時の痛み、残尿感など。
・骨髄抑制(ヘモグロビン減少)
酸素を身体中に運ぶヘモグロビン(赤血球)が減少すると、貧血の症状が起こることがある。症状:息切れ、倦怠感(だるさ)、動悸、めまい、爪や目の下(結膜)が白い、手足が冷たいなど。
・骨髄抑制(血小板減少)
出血を抑える働きをしている血小板が減ると、出血しやすくなったり、血が止まりにくくなる。
・間質性肺炎
肺の間質(肺胞の壁)を中心に炎症が起き、肺の機能が低下する。症状:痰が出ない咳、息苦しさ、息切れ、発熱など。
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