がんの発症率には、明らかに、人種や性別や国、それに生活環境による差があります。
世界的な統計を見ると、日本では胃がんが異常に多く、アメリカでは大腸がん、乳がん、それに皮膚がんが高率で発生しています。また、アフリカ系やラテン系の女性は高い確率で子宮頸がんになり、カナダやイギリスでは肺がんが圧倒的に多くなっています。
がん発症率にこのような差が現れるのは、正常な細胞をがん細胞に変えるきっかけとなる「環境的要因」が異なるためと見られます。たとえば食習慣、発がん物質との接触、特定の肉体的・精神的ストレス、栄養状態や衛生状態、日常的に浴びる紫外線の量、ある種のウイルスの感染や放射線被曝の頻度などです。
またこれは環境的要因とは異なるものの、皮膚の色をはじめとする肉体的な特徴も、特定のがんの発症率に影響します。したがって、がんになる確率を少しでも下げるには、これらの環境的要因を含む生活環境を変えることが重要です。
環境的要因の代表が食生活です。がん発症の危険度を高めるされている食品は多種多様です。たとえば、高塩分の漬物や味噌汁、塩漬の魚などの食事を日常的にとる人ほど胃がんが高率で発生することを示す明らかなデータがあります。
熱い茶がゆや麺類などの高温の食物は食道がんの原因になるとする報告もあります。また、野菜や果物の摂取量が少ない人ほど消化器系のがんが多いとされていますが、これは食物繊維が不足すると消化器のはたらきに障害が起こりやすいためと考えられます。
もっともこれらの多くは実験的に確かめられたわけではなく、統計的なデータからの推測にすぎません。食生活とがん発症の因果関係を実験的、科学的に確かめることはたいへん難しく、動物実験では確認できても、それが人体にも同じように当てはまるかどうかは、多くの場合未知数です。
そのために、「○○でがんが治った」という類の本や食品が街にあふれ、現代的な医学とは無関係のがんの民間療法ビジネスがたくさん登場する原因ともなっています。これらの"がん特効薬"の類で、客観的かつ科学的な実験によってがん治療効果が認められたものは実際にはひとつもありません。
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