人間をはじめとする生物が1個の受精卵から生まれ育つときや、成長後に体を正常に維持していくときには、細胞の増殖をコントロールするしくみが非常に大切です。
同時に、不要な細胞を積極的に排除するしくみもまた重要です。この、細胞が"計画的に"自殺していく現象を、「予定された細胞死(アポトーシス)」と呼びます。細胞の自殺は、個体の発生時にかぎらず、おとなになってからも、体の至るところで起こります。
ところががん遺伝子のあるものは、この細胞を自殺させる過程を抑えるのです。たとえば、細胞の外から細胞に「自殺せよ」という信号が届いたり、細胞内の遺伝子が傷つくなどの問題が生じたために、細胞自身が自殺の引き金を引こうとしても、細胞が死なないように、あるいは死ねないようにするのです。
他方、がん抑制遺伝子のあるものは、細胞に自殺を促します。たとえば、遺伝子治療などでよく利用されている「p53遺伝子」は、DNAが傷ついたときなどにはたらき始め、アポトーシスによって細胞を死に導きます。
このような遺伝子が変異し、細胞死が起こりにくくなると、細胞のがん化が促されると考えられます。
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