抗がん剤には、がん細胞のDNA(核)や細胞膜のたんぱく質に変性を与えたり、細胞の代謝を阻害したりして、がん細胞を殺してしまうという働きがあります。
がんの切除手術後、がんの再発を予防するために投与されたり、がんが進行して外科手術ができなかったりする場合に抗がん剤を投与することがあります。
また、再発したがんに対しても抗がん剤投与がおこなわれます。「腹膜播種」という、がんが腹膜にバラバラ散らばっているタイプのがんでは切除することが不可能です。その場合、抗がん剤を用いて、再発にともなう症状をやわらげることができます。たとえば、おなかの張りや腹痛が取れて、腸が動くようになります。
腸閉塞を起こして食べられない、嘔吐するなどの症状がなくなり、食欲が出ることもあります。病巣のすべてのがん細胞を殺すことはできませんが、抗がん剤によって腫瘍が小さくなり、症状が軽くなることがあるからです。
もちろん、抗がん剤を使うことによる副作用はありますがたとえ副作用で苦しんでも、その後症状が軽くなり退院できる可能性があるなら、抗がん剤治療も価値があるといえます。
最近では副作用をやわらげる薬もあるため、患者やご家族の了解があれば、抗がん剤治療が推奨されています。実際のところ、3分の1程度の人は多少なりとも効果が見られますが、まったく効果が出ないという人もいます。
抗がん剤投与後、症状が改善しても、同じ薬剤を続けているうちに効果が弱くなって、再び症状が出はじめることがあります。
その場合、異なる種類の抗がん剤を投与して、がん細胞の力を弱らせます。しばらくすると、また退院できるようになることもあります。
これまで抗がん剤は、「5年以上生きられる」など、生存期間を長くすることだけが効果の指標と考えられてきましたが、いまは患者のよい状態をどのように長持ちさせることができるかということも、抗がん剤の大事な効果と認識されています。
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