がんを完治させるために重要なのは転移したがんを治療することです。
がん細胞が100万個以上になると、がんの固まりからはがれ落ちたがん細胞がリンパ管や血管を通して移動し、他の器官や臓器に転移する可能性が生じます。残念ながら、がん患者が最初に医師を訪れる時点で、すでに10パーセントの患者では転移が起こっていると考えられています。
転移したがんの多くは目に見えないほど微小なものです。とすると、発生場所のがん(原発巣)を手術で取り除いても、別の場所に転移した微小ながんが残り、それが後に増殖する可能性があります。
こうして再発したがんを治療するのは、容易ではありません。とくに肺、肝臓、骨、脳、腹膜などの臓器や器官に転移した場合には、がんを完治させることは非常に困難です。したがって、発生場所を治療する際にすでに転移しているがん細胞をも根絶することが、患者の生存率を高めるうえでの大きなカギとなります。
がんに対する治療法は2つに大別されます。それは、おもに発生場所を対象とする「局所療法」とおもに転移したがんを対象とする「全身療法」です。局所療法の中心はやはり手術です。しかし、手術で取り残した原発巣のまわりのがんや、原発巣から最初に転移しやすいリンパ節の微小ながんに対しては、放射線治療が効果的です。
全身療法では、抗がん剤やホルモン剤による治療が行われます。これらは、たとえば肺、肝臓、骨、脳などに転移した微小ながんに対して治療効果が見られます。そこで近年では、手術で原発巣や転移の可能性のあるリンパ節などを取り除くだけではなく、放射線治療と化学療法(抗がん剤による治療)、それにホルモン療法がすべて動員されるようになりました。
このようにさまざまな治療法を同時に用いる方法を「集学的治療」と呼びます。
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