腎臓がんの自覚症状とは

腎臓がんは、直径が5センチ以下では、ほとんど自覚症状が現れません。

そのため、何らかの病気のために尿検査を受けた際に、尿中に血液や異常細胞が見つかり、それが腎臓がんの発見につながることも少なくありません。また、最近の画像診断技術は5センチ以下の小さながんでも発見できるので、定期的に画像診断を受けていれば、早期発見のチャンスが高まります。

腎臓がんの進行は比較的遅いものの、進行すると、血尿の他、わき腹や背中下部の痛みが生じ、腎臓の腫瘤(こぶ)が体の外からでも触れてわかるようになります。

血尿は、病状が進行した患者の50パーセント近くで見られ、腎臓がんのもっとも顕著な特徴のひとつとなっています。なかにはごくわずかな出血しか見られない人もいますが、やがては発熱、体重の減少など、他の進行性のがんと共通した症状も現れてきます。

また、腎臓がんは肺や骨に転移しやすいため、これらの臓器にまずがんが見つかり、精密検査をするうちに、それらが腎臓がんの転移であったという症例が、腎臓がん発見の20パーセントにものぼるとされます。

たとえば骨への転移にともなう病的骨折、肺への転移にともなう異常なせきや血痰が、発見のきっかけとなることもあるのです。

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