卵巣がん(上皮がん)は、治癒したように見えても、再発する可能性がたいへん高いがんです。
また、再発時にはがんが薬剤耐性を得て、薬が効かなくなることもあります。そのため、卵巣がんに対しては、さまざまな治療法が検討されています。そのひとつは「フェノクソディオール」という薬です。がんの多くは、自分の細胞死(アポトーシス)のプロセスを止める能力をもち、それによっていつまでも生き続けて増殖しようとします。
この薬はその能力を奪うことにより、がんを死に導くと考えられています。そこで、アメリカの研究者たちは、抗がん剤の治療効果が見られない卵巣がん患者に対してこの薬を投与し、その後、標準的な治療薬パクリタキセルを投与しました。その結果、患者の多くは腫瘍マーカーが大きく減少し、治療効果が現れたとのことです。
まだ治療例は少ないものの、フェノクソディオールはこのように、がん細胞の抗がん剤に対する感受性(治療効果)を高めるはたらきをもつようです。もうひとつ期待されている新薬は、「オレゴボマブ(商品名オヴァレックス)」という抗体製剤です。
進行した卵巣がんに対して行われた臨床試験では、半数以上の患者に治療効果が現れたと報告されました。その他、抗がん剤を脂質の膜(リポソーム)で包んでがん細胞に浸透しやすくして投与する方法、分子標的薬剤(ゲフィチニブやトラスツズマブ)、遺伝子治療、がんワクチンなどによる治療の臨床試験も行われています。
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