がん細胞からだけ高率につくられて血液や尿の中に放出される物質があれば、がんの発見に役立ちます。
そのような目的で利用されている物質を腫瘍マーカーと呼んでいます。腫瘍マーカーは正常細胞や良性腫瘍の細胞からはほとんどつくられませんし、つくられてもごくわずかです。ただ、がんでなくても、炎症のある細胞から
つくられるものもあります。
また、腫瘍マーカーのすべてが、がんの早期に多量に出てくるわけではありませんし、示される数値も人によってまちまちです。ですので、必ずしも早期発見の目安とはならない場合もありますが、血液や尿で簡単に検査できることから、ほとんどの医療機関で測定されています。
乳がんの場合はCEA、CA15-3、BCA225、NCC-ST439などを血液検査の際に調べる医療機関が多いようです。
CEAは多くのがんで増える物質、CA15-3はほかのがんでも増えることがありますが、乳がんでも増えてくる物質、BCA225は乳がんで特異的に増えてくる物質、NCC-ST439はもともと消化器がん細胞からつくられる物質として見つけられましたが、現在では、乳がんでも多くなることがわかっています。
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