一般的に、消化器系のがん(胃がん、肝臓がん、大腸がん、小腸がんなど)では、放射線療法の治療効果が出るかどうか難しく、あまり用いられていません。
大腸がんの場合、
(1)直腸がんの手術前に腫療を小さくするためや、リンパ節転移巣のがん細胞を殺すため
(2)直腸がんで再発した場合に症状を軽減するために
放射線治療をおこなっている施設はありますが、一般的ではありません。
(1)は、切除範囲を狭くするという目的からです。骨盤内の臓器にがんが転移した場合も、膀胱や神経群を全部摘出しないですむよう照射します。
(2)は、照射することで排尿できるようになったり、痛みが軽くなったりします。通常は毎日約2分間ずつ、1カ月半かけて治療します。
1日で必要量のすべての放射線を当てることができればよいのですが、それでは正常な細胞も死んでしまうため、少しずつ時間をかけておこないます。
病理検査で病巣部を顕微鏡で観察すると、確かにがん細胞が死んでいるのはわかります。が、必ずしも小さくしてから手術しなければならないというほどではありません。
5年生存率のデータから見ても、必ずしも放射線治療を受けて手術したほうが長く生きられたという結果は得られていません。デメリットは、放射線を少しずつ長期間にわたってかけていくため、手術までの期間が長くなるということ。ふつう、診断されてから手術までの期間は2週間程度です
しかし、放射線治療すると6週間かかります。
また、がん細胞のほか、正常な細胞にも当たってしまうため、手術で腸組織の反応が悪くなり、縫合不全が起こる(手術創を縫っても傷口がつかなくなる)こともあります。放射線治療も抗がん剤治療も、全部の施設で取り入れられるほど効果が確立されていません。
このため、患者が最終的にはリスクと効果を天秤にかけて選ぶことになります。
最適な治療法を選ぶためには、自分の病状に関する情報を集めたうえで、自分のライフスタイルに合うような治療法を主治医と相談することが必要です。
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