これまで15年以上にわたって毎日2箱(40本)のタバコを吸い続けてきたなら、すでに「重喫煙者」と呼ばれる資格が十分にあります。
そのような人は、将来、がんを発症する確率が高く、またタバコを吸い始めたのが10歳代だったなら(多くの喫煙者はそうでしょう)、その確率はいっそう高くなります。重喫煙者の定義は、1日に吸うタバコの本数に喫煙年数をかけ合わせた数字が600を超える人です。
この定義に該当する人は、がんの「高危険度」を抱えており、つまり将来、肺がん、咽頭がん、喉頭がんなどを発症する確率がきわめて高いことが統計的に示されています。がんの発症原因とされるさまざまな環境要因の中で、タバコほど世界中の専門家が口をそろえて「がんの最大原因」と認めるものは他にありません。
現在、世界全体で毎年400万人(毎日1万人以上、8秒に1人)が肺がんで死亡しています。ある調査では、がん患者全体の約3分の1は、多かれ少なかれ喫煙に関係しているといいます。
そして喫煙者は、非喫煙者より咽頭がんを発症する確率が30倍高く、口腔がんと咽喉がんは5倍、肺がんは4倍高くなっています。日本人成人男性の喫煙率は、1999年の調査では先進国中の圧倒的な1位(52.8パーセント)でした。
2002年には国内で、喫煙との関係がとくに深いとされる肺がん、咽頭がん、喉頭がん、それに口唇・口腔がんで死亡した人は、約6万3000人にのぼりました。毎日172人、8.5分に1人の割合です。
アメリカでは、1960年代初めのケネディ大統領の頃まで、肺がんは"男のがん"とされ、事実、女性の肺がん死はまれでした。しかしいまでは10歳代の女性が喫煙の主役になり、タバコが原因と見られる女性のがんが激憎しています。
タバコの煙には4000種類もの化学物質が合まれており、そのうち約200種類が、すでに証明済みの発がん物質あるいは発がん物質の有力容疑者とされています。芳香族アミン、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、カドミウム、タール、ニコチン、一酸化炭素、等々。芳香族アミンは発がん性、アルデヒド類は大気汚染物質、カドミウムはかつて社会問題化したイタイイタイ病の犯人で発がん性、タールは20世紀初頭に日本人研究者が世界ではじめて発がん物質であることを証明した悪名物質です。
ニコチンは青酸カリを上回る猛毒でタバコ1本分で乳幼児を死に至らしめ、かつ発がん性、一酸化炭素は脳血管や冠状動脈に動脈硬化を引き起こす有毒物質であり、どれも人間の健康を著しく損ね、生命を危うくする物質ばかりです。
喫煙者は、これらの物質を1日に何十回、何百回とのどの奥深くから肺の中まで吸い込むので、口腔、舌、咽喉、気管支、それに無数の肺胞の粘膜は、くり返し有毒物質にさらされ、また血液中にも取り込まれます。さらに、喫煙者の吸うタバコから流れる煙(副流雌)は、周囲の人々にも発がんをはじめとする大きな影響を与えることが確認されています。
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