上咽頭がんは、のどに生じるがんのー種です。
上咽頭は、鼻腔から直接続く部分であり、口をあけても肉眼で見ることはできません。このがんの日本における発症率はあまり高くありません。
<原因・リスクが高い人>
上咽頭がんは、他ののどのがんとは異なり、飲酒や喫煙とは関係はありません。原因は、エプスタイン - バー・ウイルス(EBウイルス)の感染と見られています。とはいえ、このウイルスはきわめてありふれており、感染によって発症するのはごく一部です。
<症状>
鼻づまりが治らない、血液の混じった鼻水が出る、耳が聞こえにくくなる、耳鳴りがするなどが代表的な症状です。また、上咽頭は頭蓋底と接しているため、周辺にさまざまな神経が存在します。
がんがこれらの神経を侵したり、頭蓋底から頭蓋内に広がると、頭痛がしたり、ものが二重に見えるなどの脳神経症状が現れることもあります。このがんはきわめて首のリンパ節に転移しやすいため、首のリンパ節が腫れてはじめてがんと気づくこともあります。脳や肝臓、骨への転移も、比較的早い時期に起こります。
<検査・診断>
後鼻鏡と呼ばれる小さな鏡か、ファイバースコープ(内視鏡)を使って病巣を観察します。このとき病巣の一部を採取し、生検を行います。リンパ節の生検を行うこともあります。さらに、がんの広がりを見るため、CT、MRI、超音波検査などの画像診断を行います。
<治療>
上咽頭の近くには神経が多数あるため、基本的にがん病巣の切除は行いません。上咽頭がんは放射線治療の効果がもっとも高いがんのひとつであるため、治療は放射線の照射が中心となります。リンパ節も通常は放射線を照射して治療しますが、がんが残った場合には手術で切除します。
がんが大きいときや、離れた臓器に転移しているときには、化学療法を組み合わせます。5年生存率は、早期であれば'70~90パーセントですが、進行がんでは40~50パーセントとされています。
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