「低侵襲治療」とは、なるべく体への侵襲が小さくて患者さんに優しい手術や検査を行うことですが、近年、その方針は強まりセンチネルリンパ節に転移がなければ、腋窩リンパ節郭清が省略される時代になりました。
センチネルリンパ節とは、日本語で「見張りリンパ節」という意味であり、乳がんからこぼれ落ちたがん細胞が最初に到達する乳腺の領域リンパ節のことを指します。
センチネルリンパ節生検によって、患者さんの半数はリンパ浮腫などの後遺症に悩まされることはなくなったわけです。
センチネルリンパ節を詳細に病理検査すると、2mmに満たない「微小転移」が10人に1人くらい見つかります。この微小転移もリンパ節転移として再発しやすい予後因子なのかどうかわかっていません。
また、センチネルリンパ節に「微小転移」だけならば、残りのリンパ節を郭清しなくてもよいのかどうか、現在リンパ節郭清を見直す臨床試験が行われています。
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