がんと一口にいってもいろいろな病気の種類によって異なりますが、一般に、がんは遺伝子のDNAが異常をきたし(イ二シエーション)、がんになるような刺激が加わると(プロモーション)、がん細胞の性質が浮上してがんの状態に転じていきます。
イ二シエーションは、多くの場合、化学物質により引き起こされますが、これらの化学物質のほとんどは活性酸素やフリーラジカルを産出するものとされています。
活性酸素の1つであるヒドロキシルラジカルは、遺伝子DNAを傷つけ、8-ヒドロキシデオキシグアノシン(8-0HdG)を産出します。このDNAを傷つけた物質は、尿中や血液中で測定可能であり、実際、年齢とともに増加することが知られています。
このように、私たちのDNAは絶えず活性酸素によって傷つけられています。
しかし、すべての人間ががんにならないのは、傷つけられた遺伝子を修復する機能を備えているからです。そうした前提において、乳がんの患者さんの食生活の注意事項を一言で言えば、「太らないこと、過剰栄養にならないこと」といえます。
乳がん急増の背景として「日本人の食生活が欧米化したことで脂肪エネルギーの摂取比率が高まったこと、女性の社会進出に伴う未婚の女性や高齢出産の増加などが考えられる。高脂肪・高タンパクの食事をとる機会が多くなり、そのため体格や体質も欧米に近似してきたこと、それに伴う女性ホルモンの変化が主な原因」といわれています。
また、乳がんになりやすいリスクとして、「過剰栄養による肥満は、乳がんのリスク(危険因子)の1つ(肥満度が20%以上の人は要注意)」とし、食事・栄養素に関しては、「野菜・果物、食物繊維、大豆に多く含まれるイソフラボンなどが注目されているが、まだ十分に根拠が揃っていない。過度の飲酒習慣により乳がんリスクが高くなることや、また、運動による乳がん予防効果が示唆されている」ことがあります。
「高脂肪・高タンパク・肥満」を避けることは、乳がんの患者さんのリスクを低下させる上で大きなポイントです。過剰栄養は女性ホルモンにも影響を及ぼします。初潮年齢の早い人、閉経年齢の遅い人はともに乳がんのハイリスクですが、こうした傾向は栄養の欠乏症の時代と言われた戦前の日本人の食生活の上では起こり得なかったことです。
がんを予防するさまざまな成分は、いろいろな種類の野菜、果物、豆類や、精製度を抑えた玄米や胚芽米や、全粒粉のパンなどのでんぷん質を食べることによって効率的にとり入れることができます。
玄米には、糖質をはじめ、たんぱく質、脂肪、ビタミンB1、ビタミンE、ミネラルなどが多く含まれます。白米と比べて3倍以上の食物繊維が含まれるため、余分となる栄養素を外に排出する効果もあります。
ビタミンEには、抗酸化作用があり、がん発症の原因となる活性酸素から体を守る働きも持っています。
肥満予防もがんを防ぐ条件の1つですが、玄米はダイエットにも効果的です。咀嚼時間がかかるため、食べる時間も自然と長くなり、少ない食事量でも満腹感を得ることができます。
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