LAK療法ではT細胞を活性化できなかったことから、次に登場したのがT細胞を活性化させるCAT療法です。
T細胞の表面には、たくさんの分子(細胞の特徴を示すしるしのようなもの)があります。このうち、CAT療法で注目するのは、CD3という分子です。
・採取した段階のT細胞
細胞の表面にはCD3分子と、抗原の情報を受け取る器(T細胞受容体)があります。
・CD3を刺激する
T細胞の「抗CD3抗体」を加えてCD3分子を活性化させます。
・インターロイキン2を加えて増やす
次にインターロイキン2を加えると、インターロイキン2は受容体に結合し、細胞に増殖をうながします。
・増えた細胞を本人の体内に戻す
増殖したT細胞を、本人の体内に戻します。
■CAT療法の効果と問題点
CAT療法は、増えた細胞の性質によって効果が大きく左右されるという問題があります。
<効果>
・再発予防や、がんが大きくなるのを防ぐ効果があるという報告もある。
CAT療法を行ったいくつかの試験では、再発予防効果が認められたり、転移したがんが小さくなったなどの報告があります。また、がん性の腹水や胸水を改善させる効果も報告されています。
<問題点>
・がんをターゲットにする細胞だけを 増やすことができない
採取した血液中に、がんを認識しているT細胞が含まれていないと、それからつくられたCAT細胞も、がんをターゲットにして攻撃することはできません。がんを特異的に攻撃するわけではなく、また治療例も少ないため、はっきりしたデータがまだありません。
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