細胞を検査する「細胞診」では、正確な診断ができる量の細胞をとれないことがあります。
そんな事態を避けるために、局所麻酔をかけてもう少し太い針を使う組織診がおこなわれます。甲状腺がん、乳がん、肝臓がん、腎臓がん、前立腺がんなどでは、このような組織診で細胞のかたまりをとりだします。
小さな乳がんが疑われたり、乳房内の石灰化があったりするときに、針をさして組織を吸引する「マンモトーム」も針生検の一種です。からだの内部の臓器では内視鏡を使うこともあり、消化器系のがんや子宮がんのばあいは、内視鏡に鉗子をつけて組織を採取する「鉗子生検」がおこなわれることもあります。
胸水や腹水がたまっているときは、そこに針をさして水分をとりだす「穿刺吸引」が計画されることもあり、膀胱がんのような泌尿器科のがんが疑われるときは、尿から細胞がとられます。なかには画像診断のあと手術をして組織をとりだし、病理検査にまわすこともあります。
現在のがん治療は、さまざまな方法を統合するチーム医療をめざすと同時に、個々の患者に最適の治療法を考える「個別化医療」をめざしています。細胞診も組織診も個別化医療の一面だといえます。針を使う生検では、組織にさした針をぬくときに、針についたがん細胞をまきちらすリスクがないわけではありません。
また、針をさした場所にたまたまがんがなくて、見落とすケースも予想されます。それでも生検は、がんの広がりと悪性度、ホルモン感受性の有無、遺伝子検査のために必要な検査だといえます。
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