細胞は増殖するときブドウ糖をエネルギー源として使用しますが、活動のはげしいがん細胞は、正常な細胞の数倍から十数倍のブドウ糖をとりこむといわれます。
「PET」はこの点に着目した検査機器で、ブドウ糖に似た物質と放射性物質を結びつけた「FDG」(フルオロデオキシグルコース)という薬剤を使用します。患者は腕の静脈からFDGを注射され、約1時間じっとしていなければなりません。
ここで動いてしまうと、FDGががん細胞に集まるまえに筋肉に移行してしまうからです。検査の6時間まえからは、血中のブドウ糖の濃度をあげないように、食事や甘いものをとることも制限されます。そのあと、FDGを吸収したがん細胞は陽子線を放出するので、それを画像化するのがPETの働きです。
PETのしくみはMRIに似ており、あおむけに寝た患者を乗せたベッドが縦に移動して、約4O分で全身を撮影します。FDGの放射線のレベルは、1年間に自然界から受ける線量と等しい2~3ミリシーベルトですから心配はなく、半減期は約11O分で、余分なFDGは尿ですみやかに排出されます。PETはがんのかたちや大きさを調べるCTなどとちがって、がんのようすを調べる検査機器です。
弱点はブドウ糖をあまりとりこまないがんと、小さながんがわからないことで、がんの早期発見には役だちません。もっぱら再発や転移の診断に活用されます。
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