手術によって、後遺症が出る場合があります。術前にある程度説明は受けますが、後遺症は切除した臓器や範囲、治療方法によって異なり、実際に感じる痛みや体の変化に不安やとまどいが生じると思います。
そのようなときは一人で悩まず、必ず誰かに相談することをおすすめします。外来日に主治医や看護師に相談できればよいのですが、腸閉塞など、早い処置が必要な場合もあるので、つらいときは遠慮なく病院に連絡しましょう。
注意することと連絡先の電話番号は必ずメモしておきましょう。ただし、検査をした結果、医学的に問題がなくても、痛みや不調を感じていることもあります。どうしてもつらいときは、もう一度具体的に症状を説明しましょう。可能性を探り、新たな検査を行う場合があります。相談支援センターにも相談してみましょう。
このほか、患者会に参加して、同じ痛みを体験した方々の話を聞くこともおすすめです。対処法や、暮らしの工夫など、具体的で役立つ話を聞けるかもしれません。あなたが話をしやすいと感じられる人と出会える場所を、一箇所でいいので探すようにしましょう。
■痛みがなかなか取れないときは？
手術による創部(キズ)は体の内部にもあるので、体表の創部はよくなっているように見えるのに、痛みが取れないことはよくあります。痛みはQOL(生命の質、生活の質)を低下させ、ストレスになるので、主治医に相談してみましょう。体を冷やさないなど、日常生活の工夫によって、痛みが緩和することもあります。
■体が冷えやすくなったら？
術後、冷えを感じやすくなる人は少なくありません。創部(キズ)の周辺が、とくに冷えるという場合もあります。保温を心がけ、夏は冷房に気をつけるなど、体を冷やさない工夫が必要です。また、体を締めつける服装は血液循環を低下させますし、冷たい食べ物や飲み物は夏でもできるだけ避けた方がよいといわれています。
■だるさが続き、何もする気が起きなくなったら？
がんの治療後に軽いうつ状態に陥る人は少なくありません。身体的に問題がなければ、医師に軽い抗うつ剤を処方されたり、心療内科や精神科を紹介されることがあります。まず主治医に相談してみましょう。心の後遺症にも治療やケアは必要です。
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