乳がんの薬物療法で、1番の特徴はホルモン療法の存在です。
乳がんの60～7O%はホルモンの刺激で増加するホルモン依存性のがんです。こうしたがんにはホルモンの働きを抑えるホルモン療法が有効です。これは、手術や検査で採取したがん細胞を調べればわかります。
エストロゲンもプ口ゲステロンも、細胞にある受容体と結合してその作用を発揮します。そこで、がん細胞にホルモン受容体があるかどうかを調べるわけです。
エストロゲンとプロゲステロンの両方の受容体があるか、どちらか一方でも受容体があればホルモン療法を行います。これは、閉経前でも閉経後でも同じです。受容体がなければ、ホルモン療法の効果はまったく期待できないので、ホルモン療法は行いません。
ホルモン療法は、抗がん剤に比べて副作用が少ないのが最大の利点です。術後補助療法で抗がん剤と一緒に使う場合は、まず抗がん剤による治療を行ってからホルモン療法を行います。一緒に使うとホルモン剤の効果が落ちることがわかったからです。
今、使われているホルモン剤は、
１．抗エストロゲン剤、
２．LH-RHアゴニスト製剤、
３．アロマターゼ阻害薬が中心です。
いずれも、女性ホルモンの分泌経路の各段階に働きかけて、その働きを抑える薬です。
エストロゲンは卵巣から分泌されます。しかし、卵巣が勝手に分泌しているわけではなく、脳から玉突き式に指令が下りてきて、最終的に卵巣からエストロゲンが分泌されています。閉経すると、卵巣からのエストロゲンの分泌はなくなりますが、代わりに副腎から分泌されるアンドロゲンという男性ホルモンが脂肪組織の中などで、エストロゲンに変換されます。
ホルモン剤は、この各段階をブロックしてがんの芽をつむことに効果を発揮します。
・・・
どうすれば、がんは治せるのか！？
標準治療（手術・抗がん剤・放射線）に耐え、代替療法も活用すれば・・・
本当にがんは治せる？
詳しくはこちらのページで
こちらのページで明らかにしています。