トラスツズマブ(ハーセプチン)は、乳がんの薬物療法を大きく進歩させました。
これまで、"たちが悪い"といわれていたHER2強陽性のがんも、トラスツズマブでコントロールしやすいがんになったのです。術前化学療法や術後補助療法の効果も向上しました。分子標的治療薬は、これまでの抗がん剤とは作用の仕方が違うので、効けば劇的な効果を現すのです。
ただ、それだけに予想外の副作用もあるので、これが新たな問題となっています。そして、もう1つの問題が、「トリプルネガティブ」の患者さんです。
今はホルモン療法が効くか、トラスツズマブが効くか、言い換えるとホルモン受容体の有無とHER2受容体がたくさん出ているかどうかが、治療法の選択基準になっています。
では、ホルモン療法(エストロゲンとプロゲステロン)もトラスツズマブも効かない人はどうすればいいのでしょうか。これが、トリプルネガティブといわれる人たちです。
実際には、ホルモン療法の対象になる人が7O%、HER2強陽性でトラスツズマブの適応になる人が15~1O%います。合わせて85~9O%。残りの10~15%がトリプルネガティブになってしまうのです。
トリプルネガティブの人は、抗がん剤しか期待できないわけですが、実際には乳がんで通常使われている抗がん剤も効かないことが少なくないのです。こうした人には、セタキシマブ、アバスチン、PARP阻害薬など、新しい分子標的治療薬の効果が期待されています。
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