1915年、第一次世界大戦中にドイツ軍によって実際に使用されたイペリットという毒ガスが、抗がん剤開発のきっかけとなりました。
この毒ガスは、西羊カラシのにおいがすることからマスタードガスと呼ばれましたが、皮膚に対するびらん性の障害、造血器管や消化管に対する障害など、激しい症状をもたらします。
このマスタードガスを水溶性に改良したものをナイトロジェンマスタード(1935年)といい、1942年にエール大学で臨床試験が始まりました。翌43年には悪性リンパ腫に対して効果があったと報告されています。
アルキル化剤に分類されている抗がん剤の中には、ナイトロジェンマスタードの流れをくむ薬がいくつかあります。たとえば、乳がんの標準治療であるCMF療法やAC療法に使われているシクロホスファミドもその1つです。
抗がん剤は一般に、最初の治療のときほど効果が高いことがわかっています。最初の治療で生き残ったがん細胞は抗がん剤に対する抵抗性を獲得していて、このようながん細胞は、別の抗がん剤に対しても抵抗性をもつ可能性が高いと考えられます。
がん細胞の分裂が繰り返されるほど変異株の生まれる機会も多くなりますし、がん細胞の数が増えるにしたがって、がんの悪性度は増します。つまり、再び化学療法をする際には、抗がん剤の効果が落ちるので、最初の治療で最大限の効果が発揮できるようにすべきだと考えられています。
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