最近では、どこにあるがんでも早い段階で見つけられるという触れ込みでPET検診を受ける人が増えています。
しかし、PET検診だけで早期発見ができるわけではありません。PETというのはどういう検査かというと、放射性物質で光るように処理をしたブドウ糖を体内に注射し、がんの広がりを見る検査です。がん細胞は大量のブドウ糖を消費する性質があるので、体外から撮影すると、がんのある場所だけ光って映し出される形になります。
ところが、PET検診というのは、原理からいうと、ブドウ糖を多く消費しているところに集まりますから、がんではない炎症など、ブドウ糖を多く消費するものなら何でも光って映ってしまいます。また、たとえがんでも、ある程度大きくならなければブドウ糖が集まりません。
特に5mm以下の大腸ポリープなどはPETでは分からないといわれています。ですから、PET検診だけ受けて何もなかったからと安心するのは間違ったことです。
体全体を見ることができるので、再発の検査で、体全体のどこかに転移がないかと見るためには適していますが、やはり早期発見のための検査としては向かないわけです。高額な費用がかかる検査ですから、これをしておけばそれなりのことがあると思ってほかの検査を受けないでいると、何か見つかったときには手遅れということになりかねません。
胃や腸の内視鏡検査をしてなおかつPET検診も受けるというのならよいのですが、PETだけですべてを済まそうとは考えないことが大切です。金銭的な余裕のある方はPET検診を受けてもよいと思いますが、PETか、一般的ながん検診のどちらか選ぶというのであれば、むしろ、内視鏡検査をして、胸部と腹部のCTやMRI・超音波検査を受けるほうがよいいでしょう。
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