卵巣がんの手術では、両側の卵巣・卵管、子宮、大綱を摘出し、必要に応じて腹膜の一部を切除したり、リンパ節を摘出したりします。
このため術後の妊娠・出産は不可能になります。ただし、一定の条件を満たせば、片方の卵巣・卵管と大綱のみを切除するということもあります。子宮と片方の卵巣・卵管が温存されるので、妊娠・出産が可能となります。
治療ガイドラインに示されている条件は次のとおりです。
<妊孕性:治療を考慮する臨床的条件>
1.患者本人が挙児を強く望んでいること
2.患者および家族が疾患を深く理解していること
3.十分なインフォームドコンセントが得られていること
4.厳重かつ長期的なフォローアッブが可能であること
※妊孕性:妊娠できる可能性
<保存的治療を行うことのできる病理学的な必要条件>
1.上皮性卵巣がんの場合
1a期で高分化型または境界悪性腫瘍であること(明細胞腺がんは除く)
2.胚細胞腫瘍の場合
①1a期の未分化胚細胞腫と1期グレード1の未熟奇形種②その他の組織型の1期とすべての組織型の2~4期。※1a期の未分化胚細胞腫と1期グレード1の未熟奇形種以外は 妊孕性温存治療を考慮する臨床的条件が必要となる。
なお、この場合、摘出された腫瘍を詳細に検討する必要があります。術中の診断では温存できるどうか、医師も悩む場合が多くあります。判断に迷う場合は、閉腹し、その後患者とよく相談して納得のうえでもう1度開腹して切除を追加することがあります。
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