卵巣がん手術の基本術式では、開腹して単純子宮全摘出術および両側付属器摘出術、大綱切除術を行います。
腹腔内に播種(がん細胞がばらまかれたようにある状態)があれば、播種病巣をなるべく切除するために腫瘍減量手術を行います。3期以降の進行卵巣がんでは、この腫瘍減量手術が重要です。
この手術の完遂度は残存腫瘍の肉眼的有無によって、完全摘出と不完全摘出に分類されます。残存腫瘍径が1cm以下であれば、抗がん剤がよく効くという報告が多く、残存腫瘍径が1cm超では、予後不良です。
このように残存腫瘍の大きさは抗がん剤の効果や患者のQOL、さらには生存期間に影響を与えます。残存腫瘍の数よりもむしろ、大きさが問題だとされています。残存腫瘍が大きいと、抗がん剤が腫瘍全体に行き渡らずがん細胞を死滅させることが難しいためです。
また、卵巣は腹腔内にある臓器なので、卵巣がんは腹膜に転移しやすい傾向があります。一見して肉眼では見えなくても、がん細胞が腹膜に潜んでいる場合があるのです。目に見える腹膜の転移巣をすべて摘出した場合は、「肉眼的残存病変なし」というカテゴリーに属します。これは「顕微鏡的には残存あり」という可能性を意味しています。
つまり、顕微鏡的には残存していた病巣でがん細胞が増殖し、肉眼でも見える大きさに増大してくる可能性があるわけです。この再発を予防するため、たとえ「肉眼的残存病変なし」でも、術後に抗がん剤の治療が必要になってきます。
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