卵巣がんには抗がん剤が効きやすいタイプと効きにくいタイプがあります。
卵巣がんの組織型は漿液性腺がん、粘液性腺がん、類内膜腺がん、明細胞腺がんに分類されますが、効きやすいのは漿液性腺がんと類内膜腺がんで、効きにくいのは粘液性腺かんと明細胞腺がんです。
粘液性腺がんは粘液が抗がん剤をブロックし、明細胞腺がんの場合は細胞分裂がゆっくりなために抗がん剤に反応しにくいという性質があります。発生頻度は漿液性腺がんが全体の半分を占めます。一方、まれな腫瘍である悪性卵巣胚細胞腫瘍には抗がん剤がよく効きます。
なお、抗がん剤による卵巣がんの標準的治療は、白金製剤のシスプラチン(商品名:ブリプラチン、ランダ)かカルボプラチン(商品名:パラプラチン)と、パクリタキセル(商品名:タキソール)の静脈内投与です。投与量を増やすと、骨髄抑制が起こるため(血液成分が減少する)、むやみに増やせません。
一方、卵巣がんは腹腔内に広がるので、腹腔内に直接抗がん剤を投与すれば、骨髄への負担が少なくなり、副作用も軽減されると考えられます。
腹腔内留置カテーテルにはさまざまな改良すべき課題があり、議論の絶えないところですが、治療成績は静脈内投与より優れているというデータが06年に報告されました。静脈内投与とカテーテルによる投与の適応がさらに検討され、治療効果が高まることが期待されています。
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