女性の生殖器は構造が複雑なため、がんの種類も、乳がん、子宮がん、卵巣がんなど多様です。
女性のがんでは多くの場合、女性ホルモン(エストロゲン)ががんを増殖させます。そこでこれらを治療するために、体内のエストロゲンを減少させる方法がとられます。
第1は、エストロゲンを生産している卵巣を摘出する方法であり、第2は、エストロゲンの分泌を抑える薬(ゴセレリンやアロマターゼ阻害剤)を投与する方法、第3は、エストロゲンのはたらきを妨害する化学物質(タモキシフェン、プロゲスチンなどの薬物)を投与するホルモン療法です。
乳がんの女性でタモキシフェンなどが効かないときには、男性ホルモンを投与することもあります。ただし、女性に対するこれらのホルモン療法は、男性へのホルモン療法ほどの副作用はないとされています。
とくにタモキシフェンは、むしろ閉経後の女性の膣を湿潤にし、また骨粗しょう症を予防する効果もあるといいます。しかしタモキシフェンは、わずかながら子宮がん発症の危険を高めます。
アメリカのある調査では、男性ホルモンを投与された女性患者は、性欲がよみがえるだけでなく、大量に投与されるとニキビができたり声が太くなる、ひげが濃くなる、心電図に異常が現れるなどの副作用が生じるということです。
また、治療の最中に月経がなくなって閉経と同じ状態になるため、更年期障害のように、ほてり、だるさなどの症状が出ることもあります。比較的若い女性にとって重要な問題は、がん治療によって閉経すると、出産が望めなくなることです。
しかし化学療法を行うと約60パーセントの女性が閉経するのに対し、ホルモン療法では閉経する女性は30パーセント以下とされています。卵巣を切除する場合には、もろん閉経は免れません。とはいえ、現在では、がんの治療前に卵を凍結保存し、体外受精を行うという選択肢も存在します。
しかし、ホルモン療法によっ副作用が生じるとしても、この治療法が、がん細胞の増殖を抑えるうえですぐれた効果を発揮することは明らかだといえます。
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