肝細胞がんと胆管細胞がんはがんの性質が異なるため、診断方法も違います。
肝細胞がんは、肝炎ウイルスの感染者が発症する確率がたいへん高いことで知られています。そこで現在では、40歳以上の人を対象にして、肝炎ウイルスに感染しているかどうかを調べるスクリーニング(簡単な検査による感染者のふるい分け)が行われています。
この検査でB型肝炎ウイルス、もしくはC型肝炎ウイルスに感染していることがわかった人は、定期的に、①腹部の超音波(エコー)診断と、②腫瘍マーカーの検査を受けることが勧められています。
腫瘍マーカーとは、がん細胞が分泌する、あるいはがんの存在に反応して体がつくり出す特徴的な物質をいいます。肝細胞がんの腫瘍マーカーは、「AFP」と「PIVKA2」という物質です。検査では、血液中のこれらの物質の量を調べます。
スクリーニング検査で異常が見つかったときには、血液検査と画像診断による精密検査を行います。血液検査では、おもに肝臓の機能を調べます。また画像診断では、X線撮影、X線CT、MRI(磁気共鳴撮像法)、それに血管造影などを行います。
最近ではとりわけ、ヘリカルCT(X線CTの一種)を用いる「ダイナミックCT」という技術が、肝細胞がんの診断に威力を発揮しています。これらの画像診断と血液検査によって、多くの場合、がんかそうでないかが明らかになります。
しかし病巣が小さいときなどには、正確な診断がつかないこともあります。このようなときは、病巣に針を刺したり、内視鏡を使うなどによって、がんが疑われる組織を取り出し、顕微鏡で観察する(生検)ことにより、正確な診断を行うことができます。
しかし生検には、出血の危険や、がん細胞をばらまくおそれがあるため、むやみにやるべきでないとする医療施設も少なくありません。もうひとつの代表的な肝臓がんである胆管細胞がんには、スクリーニング検査はありません。診断では、腫瘍マーカーの検査、血液検査、画像診断、生検を行います。
このうち腫瘍マーカーは、胆管細胞がんに特徴的なものはなく、「CEA」や「CA19-9」など複数の腫瘍マーカーを組み合わせて診断します。画像診断では、超音波診断やCT、MRIの他、胆管撮像を行います。これは、胆管に造影剤を満たしX線で撮影するものです。
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