じっさいの治療の場で名医といえるのは、患者側の気持ちを理解し、信頼されながら治療にあたる医師、だといえるでしょう。
患者のほうも、安心して治療を任せられる名医に出会うためには、心を開いて医師に接する必要があります。主治医が名医であるかどうかは、医師と患者側がつくりあげる関係にほかなりません。
名医をきめる条件は、あなたが担当医を名医と思えるかどうかということです。医療は人間である医師と、おなじく人間である患者側が向きあう場であり、がん医療はとくに命のかかるきわどい場となります。だから、医療側と患者側が歩み寄って理解しあい、信頼関係をつくりあげる努力が必要になります。
医師も人間ですから、自分を人間あつかいしてくれない患者を、人間あつかいするのはむずかしいでしょう。なかには、そもそも不親切な医師や、患者を見おろすプライドの高い医師がいるかもしれません。それを見わけるのもまた、がん医療の大きなポイントです。
そんな医師に命を預けるわけにはいかないので、病院を代えるしかないでしょう。がんの治療は長期間にわたるので、どうしても合わない医師を相手にしているとストレスがたまるばかりで、よくなる病気もよくなりません。
最初の治療を受けるまえに、その医師に治療を任せていいかどうか判断しなければなりません。「医師を選ぶのも治療のうち」といわれますが、がんの治療では最初に主治医を信頼できるかどうか、命を託せるかどうかを判断するのが決定的に重要な条件になります。
そうはいっても、最初の瞬間に医師の人柄を理解したり、技量を判断したりするのは不可能でしょう。やはり、「この先生と合いそうだ」という直感や、「こんなお医者さんに治療してもらいたい」と感じる第一印象が大きな意味をもちます。
そのあとは、患者側も信頼関係を深める努力をしていくしかありません。患者側が疑ってかかれば、医師も不信感を敏感に感じとるでしょう。そうした意味ではがん医療もまた、日常の社会生活と変わらない面をもっています。
社会生活では、人と人が理解しあって暮らしていくためには、関係するそれぞれの人間が努力するしかありません。がん患者は、いるかいないかわからない名医を探すより、がんについてよく知っている医師を探すほうが現実的です。
標準治療をきちんと理解し、あなたの話をよく聞いてくれて、ともに治療法を探ってくれる医師が、患者にとっての名医だということになります。
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