がんの治療中や治療後のもっとも一般的な検査は「血液検査」です。
血液は全身をめぐっていますから、からだのなかの情報をキャッチするのに最適の要素になります。入院中には全身の状態を調べるための尿検査と、血圧や体温の測定もおこなわれます。手術のあとや放射線治療のあとには、効果を碓認しなければなりません。
そのためにはX線やCTなどの画像検査が実施されますが、それと同時に、合併症を調べるための血液検査が欠かせません。さらに現在のがん治療では、抗がん剤と分子標的薬による化学療法が非常に多く使われます。
ここでは治療の効果を判定し、副作用を調べなければなりません。そのためには、血液検査が大きな役割をはたします。化学療法にはつねに副作用がつきまといます。あまり副作用が強ければ、薬を変えるか投与を中断(休薬)するかしなければなりません。ばあいによっては、副作用の治療が必要になることもあります。血液検査はこのような判断のために、エコーやCTとともに中心的な役割をはたします。
また抗がん剤や分子標的薬を使うと、どうしても肝臓や腎臓に負担がかかります。そのため肝臓と腎臓の機能を注意深く観察しなければなりません。ほとんどの薬は肝臓で代謝(分解して排出すること)されますが、毒性の強い抗がん剤や分子標的薬も例外ではありません。
肝機能が低下すると、「総ビリルビン」(T-BIL)が急上昇し食欲不振、吐き気、下痢などの副作用がおこります。総ビリルビンとは赤血球のなかのヘモグロビンが壊れてできる色素のことで、基準値は1デシリットル(10分の1リットル)あたり0.3から1.2ミリグラムとされています。
また腎臓は血液から集めた毒素を排出する器官ですから、抗がん剤などが排出されるときに負担が重くなりすぎます。このため腎機能が低下すると、むくみ、尿量の減少、心不全などを心配しなければなりません。
ここでは1デシリットルあたりの基準値が0.6から1.2ミリグラムとされている「クレアチニン」(Cr、CREA)の数値が上昇します。クレアチニンとは筋肉運動のエネルギー源となる、アミノ酸の一種が代謝されてできる物質です。肝機能や腎機能が低下したばあい、原則としてしばらく休薬し、数値の回復を待たなければなりません。
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