病理検査の仕事の主な内容を整理すると、
1.細胞診、2.針生検(生検)、
3.手術で摘出された臓器・組織の診断、
4.手術中の迅速病理診断、といったものがあります。
1の細胞診は、乳腺に細い針を刺して採取した細胞を顕微鏡で調べて、がん細胞であるかどうか判断します。乳頭から分泌物がある場合は、ガラス板を乳頭に押しつけて細胞を採取して同様に判断します。
2の針生検は、局所麻酔をしてからやや太い針を乳腺に刺して組織を採取します。乳がんの初期治療の方針を決定するために最も重要な検査です。また、触れてもわからないような小さな腫瘍やがん細胞の間接的な証拠である石灰沈着に対して、マンモグラフィやエコーを撮影しながら針を刺して組織を採取します(マンモトーム生検)。ときには、皮膚や乳首の周りのびらんなどを小さなメスで切り取ったりして、病変の一部の組織を標本にします。この検査もまた「生検」と言います。
3の手術で摘出された臓器・組織の診断ですが、摘出された臓器・組織は、病理医が肉眼で、病変の部位、大きさ、性状、広がりを確認し、診断に必要な部分を必要な数だけ切り取って臨床検査技師がこの臓器・組織の顕微鏡標本をつくります。この標本を病理医が顕微鏡で観察し、どのような病変がどれくらい進行しているか、手術で取り切れたのか、追加治療が必要かどうか、がんのタチの悪さや転移の有無など、治療方針の決定に役立つ情報を臨床医に提供します。
4の手術中の迅速診断は、乳がんの進展やリンパ節転移の有無を手術中に確認するため液体窒素で凍結した標本を顕微鏡で診断します。迅速病理診断では、手術中に採取された病変組織から20分程度で病理検査が行われます。その結果は執刀医に連絡されて、手術方針が決定されます。
しかし、最終的にがんがどこまで浸潤しているのかという乳管内進展や、がんの性質(たち)などについては、切除した組織標本を細かく検討する必要がありますので、通常2週間程度の時間をかけて病理医から詳細な病理検査の結果が報告されます。
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