乳がん検診はマンモグラフィ(乳房専用のX線撮影)の導入で大きく進歩しました。
マンモグラフィは、手に触れない小さなしこりや、しこりをつくらないがんも見つけることができます。アメリカでは、199O年以来、乳がんによる死亡率が減少していますが、それもマンモグラフィによる検診の普及が大きく貢献しているといわれています。
日本でも、早くから検診にマンモグラフィを取り入れていた地域で、マンモグラフィを併用すると、視・触診だけの検診より乳がんの発見率が2～3倍高くなること、またマンモグラフィで発見された乳がんには早期がんが多いことが報告されました。こうした調査や一般の人の声の高まりを背景に、日本でも2000年には5O歳以上、2OO4年からは4O歳以上の女性を対象に、乳がん検診にマンモグラフィが併用されることになったのです。
しかし、日本ではまだまだ受診者は少数派です。アメリカでは国を挙げての啓蒙活動のおかげで、今では対象者の75～8O%が乳がん検診を受けています。ところが、日本の検診受診者は2O%足らずというのが実情です。
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