乳房温存手術のあと、どれくらいたってから放射線照射を始めたらよいのでしょうか。
手術によって乳房の細胞はダメージを受けています。その直後に放射線を照射すると、ダブルパンチを与えるようなものです。そこで、少なくとも1カ月は間をあけることが必要です。
だからといって、あまり長期間照射しなければ、がんが育っていく危険があります。3カ月以内にはスタートすべきだとされています。ただ、手術後に化学療法も行う場合は、化学療法を優先します。
放射線療法が局所療法であるのに対して、抗がん剤を使う化学療法は全身療法です。術後の生命の予後に影響を及ぼすのは全身療法ですから、抗がん剤の投与によって、全身のがん細胞をたたいておくべきなのです。
最近は、半年くらい化学療法を続けることが多いので、術後半年から放射線照射を開始することもあります。化学療法終了後は、特に間をおく必要はありません。閉経後乳がんの術後療法ではタモキシフェンによるホルモン療法が第1選択とされていますが、タモキシフェンを服用しているときは、放射線を照射しても問題はありません。
非浸潤乳がんの場合ですが、タモキシフェンと同時に放射線照射を行うと、局所再発が減少したというデータもあるくらいですから、むしろ相性のいい治療法といえます。
乳房温存手術後に行う放射線照射の量は全部で50Gyです。乳房全体に放射線を照射します。照射する範囲はコンピューターで決めて、インクでマーキングします。そこに1回に2Gy照射します。時間にすると1~2分です。
これを月曜日から金曜日まで行い、土・日は休むというスケジュールで、5週間続けます。
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