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乳がんの放射線治療の副作用

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放射線を20Gy照射したあたりから、乳房に炎症が起こって赤くなります。

そうなると衣服でこすれると痛いので、ブラジャーはできません。ときには、浮腫(むくみ)が起こって、乳房が大きくなったように見えます。

照射後に冷やすと楽になるので、放射線科の中には患者さんにタオルを持参してもらい、水でぬらして冷蔵庫に入れておき、照射が終わったあとで、乳房に当てて冷やしてもらうところもあります。

痛みの強いときは、医師に相談してステロイドの入ったローションを処方してもらうとよいでしょう。乳房につけたマーカーは、治療中は消えないように注意します。

入浴の際にもこすらないようにして、入浴後の水けもタオルで押さえて吸いとらせます。放射線療法を行っている間、疲れを訴える人もいるそうですが、それほどひどい疲れは起こりません。

通常、放射線療法は退院後に行いますので、仕事を持っている人は午前中休んで放射線照射を受け、午後に出勤することが多いようです。放射線照射は日やけと同じなので、赤くなったあとは黒くなって皮がむけますが、治療が終わって数カ月くらいすると落ち着いてきて、時間とともにわからなくなります。

また、放射線療法と聞くと、脱毛を心配する人がいますが、乳房への照射で髪の毛が抜けることはありません。放射線療法の間、食事で注意すべきこともありません。

しかし、放射線を照射されたあとの乳房は機能を失いますので、母乳を出すことはできません。少数ですが、20代や30代で乳がんになる人もいますので、その場合は、将来、出産したとき、母乳をどうするのかも含めて担当医とよく話し合いましょう。

放射線療法による重大な副作用はほとんど起こりませんが、ゼロではありません。乳房に当てている放射線の一部は肺にも当たるので、まれにですが、放射線肺炎を起こすことがあります。乾いたせきが2~3カ月も止まらないようなときは、主治医に相談しましょう。

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