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乳がん

乳房再建手術の詳しい内容

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まず、乳房再建を行う時期ですが、乳がんの手術と同時に行う一期再建(同時再建)と、乳がんの手術から時間をおいて行う二期再建があります。

一期再建は二期再建に比べて手術の回数も少なくてすみ、患者の肉体的・経済的負担が少ないというメリットがあります。麻酔からさめたときは乳房のふくらみがあるので、乳房を失ったという喪失感を感じることもありません。

ただ、乳がんが局所再発をしたときには、がんを切除する手術を行うので、せっかく再建したものをとり除くこともあります。再発の可能性が高いときは、2~3年経過をみてからのほうがいい場合もあります。

いずれにしても、一期にするか二期にするかは、患者さんの希望とともに、乳がんを手術する外科医や形成外科医それぞれの考えもありますので医師とよく相談しましょう

■乳房再建の3つの方法

乳房再建の方法には、人工乳房を使用する方法、自分の体の組織を利用する「筋皮弁法」、人工乳房と自分の体の組織を併用する方法の3つがあります。さらに、人工乳房を使用する方法には「単純人工乳房挿入法」と「組織拡張法」があります。

筋皮弁法には背中の皮膚・脂肪・筋肉を使う「広背筋皮弁法」と、おなかの皮膚・脂肪・筋肉を使う「腹直筋皮弁法」があります。

■単純人工乳房挿入法は大胸筋と皮膚が十分必要

単純人工乳房挿入法は、人工乳房をおおうだけの健康な大胸筋と十分な皮膚のあることが条件です。したがってあてはまるのは、皮下乳腺全摘を行って間もない場合であり、二期再建ではほとんど行われません。この方法では、全身麻酔をしたうえで、乳がんの手術をした傷口からメスを入れ大胸筋をはがします。その大胸筋の下に人工乳房を挿入します。

人工乳房には生理食塩水バッグと、ソフトコヒーシブシリコンがあります。生理食塩水バッグにはチューブがついていて、大胸筋の下に挿入してから少量の食塩水を入れます。挿入の位置が決まったところで、乳房のふくらみや形が左右対称になるように、さらに生理食塩水を加え、最後にチューブを抜きます。

ソフトコヒーシブシリコンの場合には、40g刻み、60g刻みで大きさが決まっているので、残っている乳房とできるだけ同じ大きさになるものを選びます。乳房再建での麻酔も全身麻酔ですが、乳がんの手術をするときのように
気管に管を入れるのではなく、点滴で入眠剤を入れて、眠るような状態にします。

そのため、リカバリールーム(回復室)に戻るころには目がさめて、自分でトイレに行くことができます。乳房のふくらみが完了した数カ月後に、乳頭と乳輪の再建を行います。

■組織拡張法について

非定型的乳房切除手術を受けた人には、大胸筋はありますが、人工乳房をおおうだけの十分な皮膚がありません。そこで、皮膚を引き伸ばすために、一時的にティッシュ・エキスパンダー(組織拡張器)を使い、皮膚が十分伸びたところで、人工乳房に入れかえる方法をとります。これが組織拡張法です。

したがって、手術を2回行うことになりますが、エキスパンダーを挿入する手術は、乳がんの手術と同時に行うこともできます。エキスパンダーは風船状になっていて、中に水が入るようになっています。1回目の手術では、全身麻酔をして、乳がんの手術の傷あとから切開して大胸筋をはがします。そこにエキスパンダーをしぼませた状態で挿入し、その後、この中に生理食塩水を少量入れます。これらの一連の手術は約30分ほどですみます。

エキスパンダー挿入手術がじょうずにできることが、きれいな乳房を再建でさることのカギになります。術後1~3カ月間、皮膚を引き伸ばすために1カ月に1回の割合で外来で生理食塩水を加えて、エキスパンダーを大きくしていきます。必要な大きさになったところで生理食塩水の注入は終了しますが、伸びた皮膚があと戻りしないように
3カ月ほどそのままにしておきます。こうしておくことで、よりやわらかな乳房にすることができます。

その後、エキスパンダーをとり除き、人工乳房を挿入します。エキスパンダーがきれいに入っていれば、この手術も30分ほどですみます。エキスパンダーを大きくしていく間も、患者さんが日常生活に支障をきたすことはありません。仕事を持っている人も、普通に勤務できます。

エキスパンダーを使う方法のいちばんの特徴は、体のほかの部分に傷をつけないことです。また、徐々に組織を伸ばしていくので、反対側の乳房につりあう大きさにしやすいことや、乳房が自然にたわんだ形にしやすいという特徴もあります。

■シリコンと生理食塩水バッグ

かつて乳房再建に使われていた人工乳房のシリコンは、シリコンの袋にシリコンジェルが入ったものでした。これも、きちんとした病院で形成外科の専門医が、信頼できる業者から入手したものであれば安全といえますが、液状である点に難がありました。

最近の人工乳房は、ソフトコヒーシブシリコンといって、シリコン自体がジェルではなくて、こんにゃくやぎゅうひに似た固体になっています。したがって、万が一袋が破れたりしても、そこからシリコンがしみ出してきて、体のほかの組織へと流れていくことはありません。

生理食塩水バッグに比べて、格段にやわらかく、手ざわりも自然ですが、40g刻み、60g刻みで大きさが決まっているので、片側の乳房とまったく同じ大きさにすることはむずかしいでしょう。左右差が気になる場合は、健康な側の乳房に微調整の手術をします。

それに対して、生理食塩水バッグは大きさの微調整が可能ですが、中身が水ですから、立ったり寝たりすると水が移動して音が出たり、しわになったりすることがあります。いずれにしても一長一短があるものの、ソフトコヒーシブシリコンの評価が高いです。

ソフトコヒーシブシリコンはとても安全性が高いと考えられていますが、ただ、使い始めての歴史が浅いので、現時点では、10年後や15年後のことについては、まだ未知数な部分を残しています。

■広背筋皮弁法について

ハルステッド手術を行っている人の場合、大胸筋および広い範囲の皮膚を失っていたり、鎖骨の下やわきの下にへこみができていて、人工乳房だけでは再建が不可能なことがあります。そのような場合に行う再建が広背筋皮弁法です。また、大胸筋は残っていても、傷の幅が広かったり、わきの下や前胸部のへこみが大きくて、肋骨の形が透けているような人にも広背筋皮弁法を行います。

患者さん自身の背中の皮脂・脂肪・筋肉を切除して、乳房に移植しますが、背中の筋肉は薄くて脂肪も少ないの、ほとんどの場合、これだけでは十分なふくらみができません。そこで、人工乳房を使うことになります。

この場合、移植する組織の下にエキスパンダーを入れて引き伸ばし、その後、人工乳房と入れかえます。広背筋皮弁法では、背中の傷から出てくる浸出液を排出するドレーンを術後数日間留置します。手術には数時間かかり、1週間程度の入院が必要になります。乳房切除による胸の傷に加えて、背中にも傷あとが残ります。

傷の位置はブラジャーで隠れるところにすることができますし、形成外科的な特殊な縫い方で目立たなくすることはできますが、なくなることはありません。

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