センチネルリンパ節とは、がん細胞がリンパ管の中を流れていって、最初に到達するリンパ節のことを指します。がんの転移を見張るリンパ節なので、「見張りリンパ節」とも意訳されます。
このリンパ節を見つけて、リンパ節の転移の有無を診断する方法が「センチネルリンパ節生検」(「見張りリンパ節生検」)です。センチネルリンパ節生検は、体に害の少ない医療用の色素と被曝量の少ないアイソトープ(放射性同位元素)をシコリや乳輪の周りに注射してから始めます。
色素やアイソトープが脇の下のセンチネルリンパ節にしみ渡ったころを見計らって、脇に数センチの切開を加えてセンチネルリンパ節を見つけます。習熟した外科医であれば、95%以上の患者さんでこのリンパ節は見つかります。
このリンパ節を病理検査で詳しく調べることが重要です。なお、稀に色素にアレルギー反応を起こす人がいます。
色素を注射することで喘息のような症状が出たり、血圧が低下したりすることが千人に1人くらい予想されるので、
センチネルリンパ節生検を行う外科医は十分に注意しています。
センチネルリンパ節生検の目的は、リンパ節転移のない患者さんの腋窩リンパ節郭清を省略することで、リンパ浮腫などの後遺症を予防することです。適応は、画像診断によって脇のリンパ節に転移がなさそうな患者さんが対象になります。
最初から脇のリンパ節が腫れていて乳がんの転移を疑う場合や、5cmを超えるような大きなシコリや、皮膚まで乳がんが達していてリンパ節転移の可能性が高い患者さんに、この方法を適応することはありません。
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