がんの進み具合の程度を示す言葉が「病期」です。
よくステージと英語でいわれることがあります。すべての臓器のがんにはこの病期分類がなされています。肺がんの病期は、潜伏がん、0期、IA期、IB期、ⅡA期、ⅡB期、ⅢA期、ⅢB期、Ⅳ期に分類されていて、数が大きくなるほど、より進行している病状で、治しにくい状況であることを示しています。
潜伏がん、0期の肺がんが見つかることはきわめてまれで、通常はI期~Ⅳ期のがんで発見されて治療が行われます。I期~Ⅳ期の肺がんは、がんの大きさ(T因子)、リンパ節への広がり(N因子)、ほかの臓器への転移の有無(M因子)の組み合わせによって病期が決められています。
■潜伏がん
がん細胞が痰の中に見つかっているのに、胸の中のどこに病巣があるのかわからない非常に早い段階です。
■0期
がんの位置はわかっていますが、空気の通り道を覆う細胞層のごく浅い一部のみ認められる大変早い段階で、非浸潤がんです。
■IA期
リンパ節転移、遠隔転移が見られず、がんの大きさが3cm以下のT1症例のとき、IA期と診断します。
■IB期
リンパ節転移、遠隔転移が見られず、がんの大きさが3cmよりも大きいなどのT2症例のとき、IB期と診断します。
■ⅡA期
肺の中あるいは肺門部のリンパ節に転移が見られるが、遠隔転移が見られない症例で、がんの大きさが3cm以下のT1症例のとき、ⅡA期と診断します。
■ⅡB期
肺の中あるいは肺門部のリンパ節に転移が見られるが、遠隔転移が見られない症例で、がんの大きさが3cmよりも大きいなどのT2症例のとき、ⅡB期と診断します。また、リンパ節転移、遠隔転移は見られず、周囲の臓器に浸潤しているなどのT3症例のときもⅡB期と診断します。
■ⅢA期
縦隔リンパ節に転移が見られる症例または、肺の中あるいは肺門部のリンパ節に転移が見られるが遠隔転移はなく、がんが肺を覆う胸膜を破って、周囲の臓器に浸潤しているなどのT3症例までをⅢA期と診断します。
■ⅢB期
がんの大きさにかかわらず、がんとは反対側の縦隔、肺門部のリンパ節に転移があるN3症例はⅢB期です。リンパ節転移にかかわらず肺の周りにたまった水にがん細胞が認められる(悪性胸水)、がんができた肺葉と同じ肺葉の中に転移がある、気管が左右の気管支に分かれる部分(気管分岐部)までがんが及んでいる、がんが心臓、心臓の近くの太い血管、気管、食道、背骨などに食い込んでいるT4症例をⅢB期と診断します。遠隔転移は見られません。
■Ⅳ期
がんの大きさ、リンパ節の転移に関係なく、脳、骨、肝臓などに遠隔転移がある場合にⅣ期と診断します。
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