再発が起きやすい部位は膣断端、骨盤内(膣断端周囲・骨盤側壁・仙骨前面・鼠径リンパ節)、腹腔内(腹膜播種・肝・脾・大動脈周囲リンパ節)、遠隔臓器(骨・肺・左鎖骨上窩リンパ節)です。再発のおよそ半数を局所再発が占めています。
膣断端に再発すると出血が見られますが、腹腔内や遠隔転移は一般に自覚症状に乏しく、なかなか症状として現れません。骨に転移すれば痛みが起こり、肺に転移して気道までおよぶと咳や痰が多くなります。
種をまいたように腹膜にがんが広がる腹膜播種では癒着性イレウス(腸閉塞)が起こったり、腹水がたまって腹部膨満感が起こります。リンパ節転移では、転移によってはれて大きくなったリンパ節が周辺組織を巻き込むことで、圧排(臓器を押しのけること)や狭窄、閉塞などが起こります。
尿管が巻き込まれると尿の流れが悪くなり、尿管と腎臓に尿が停滞します。そうなると腎臓がはれるため、側背部痛を起こします。総胆管が巻き込まれると胆汁の通り道が狭くなり、黄疸が出現します。
左鎖骨上のリンパ節がはれると首や腕からのリンパ液の流れが悪くなり、食事のときにうまく飲み込めない、声がかすれるというような症状がみられます。鼠径部(脚の付け根)のリンパ節がはれると歩行時に擦れて痛くなります。
体の奥のリンパ節は普段触れないのでわかりにくいものの、体の表面にあるリンパ節、鎖骨上窩や鼠径節では大きくなるのが触れると確認できます。なお、局所再発の発見には内診が役立ちます。再発が起きやすい部位に膣断端がありますが、膣断端は子宮頸部に最も近い部位です。したがって、切除した範囲に不足があれば膣断端に再発してきます。
膣断端といっても、内側の粘膜と外側の筋肉や周囲の結合組織の2通りがあります。膣の粘膜側に再発すれば、断端細胞診が再発の早期発見に有効です。しかし、膣の外側に再発した場合は、いくら膣の粘膜を擦って細胞を採取しても、再発は見つけられません。
その場合は、内診で膣断端の厚みやその周囲の硬さを調べると見つけられます。膣の外側に再発した腫瘍が膣壁を浸潤して粘膜に露出してくれば、細胞診で診断ができますが、膣粘膜に露出していないときに再発が疑われた場合は、その部位に目がけて膣壁を針で刺して調べることもあります。
このように、膣粘膜を這って再発してくる場合の細胞診は有効ですが、多くの再発のパターンは膣壁の外側に起こるので、内診のほうが早く発見できます。膣粘膜の再発は子宮頸がんにみられ、外側再発は子宮頸がん、子宮体がんや卵巣がんにみられます。
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