免疫細胞には、さまざまな種類があります。
それらはまとめて「免疫細胞」とか「免疫担当細胞」と呼ばれています。たとえば、組織と組織のすき間に枝のような突起を伸ばしている「樹状細胞」は、抗原提示細胞として、外部からの侵入者をとらえると、別の免疫細胞に「この侵入者を見つけて攻撃せよ」と指示します。
また、「マクロファージ("大食漢")」という細胞は、その名の通り、侵入者を自分の中に取り込んで消化してしまいます。もっともよく知られている免疫細胞は「白血球」でしょう。白血球は、体中に張りめぐらされたリンパ管や血管の内部を駆けめぐり、さらにはその外にしみ出して、体中を自由に循環しています。
こうして白血球は、体内に侵入者がひそんでいないかどうか、つねにパトロールしているのです。白血球とは、実際には「リンパ球」「単球」「好塩基球」などの総称です。なかでもリンパ球は、免疫においてとくに重要な役割を果たしています。白血球の約20パーセントを占めるリンパ球は、「B細胞」「T細胞」「ナル細胞」の3種類に分けられます。
第1のB細胞は、侵入物を見分ける「抗体」(後述)というたんぱく質を、大量に生産します。第2のT細胞には、いくつかの種類があります。たとえば、がん細胞を直接的に傷害する細胞の代表は、細胞の表面にCD8という分子をもつ「細胞傷害性T細胞(CTL)」です。
他に、樹状細胞などの抗原提示細胞とともに、CTLの活性化を担う「ヘルパーT細胞」(CD4陽性T細胞)があります。第3のナル細胞は、「ナチュラルキラー細胞」などに変化して、侵入物を攻撃します。ナチュラルキラー細胞はいわば"オールマイティー(万能)"の殺し屋であり、細菌やウイルスだけでなく、がん細胞をも見分けて攻撃すると見られています。
こうしたさまざまな免疫細胞は、体内に侵入者が入るとそれを感知して、はたらき始めます。そして他の免疫細胞にいろいろな物質を送り届けることによりそれらの細胞を目覚めさせ、また何をすべきか、どのくらい活発にはたらくべきかなどを指示します。
と同時に、自分自身も同じような信号を受け取ることにより、その活動をコントロールされます。このようにして、免疫細胞は互いに連絡し合い、複雑な情報ネットワークを構成しています。これにより、たくさんの免疫細胞がひとつの免疫システムとして統制の取れたはたらきをするのです。
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